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【マレーシア・マラッカの地元グルメ・ご飯のおすすめ】マラッカを旅した筆者が紹介!

【マレーシア・マラッカの地元グルメ・ご飯のおすすめ】マラッカを旅した筆者が紹介!アジアのグルメ・料理
筆者撮影:マラッカのカレー

マレー半島の南西部に位置し、マレー半島とスマトラ島を隔てるマラッカ海峡は太平洋とインド洋を結ぶ重要な拠点であり、かつてポルトガル、オランダ、イギリス、そして日本までもがこの地を支配しようと押入ったことからも、マラッカは交易で繁栄した要衝地であると歴史が物語っています。
歴史と時代の流れに翻弄されながらも、多民族、宗教、文化などが入り乱れつつ、独自のものは守り、受け入れるものは受け入れ今日まで繁栄してきたマラッカは、「Visit Melaka Means Visit Malaysia (マラッカを知らずして、マレーシアを語るなかれ) 」マレーシア政府がマラッカ観光PRに活用しているこの言葉をまさに体現しているのではないでしょうか。

私たちは世界一周中にクアラルンプールから手軽に行けるという安易な考えからマラッカに立ち寄りました。
首都クアラルンプールからはバスで約2時間、8月初旬、雲ひとつない太陽が照りつける灼熱の暑さの中バックパックを背負い、バスターミナルから町の中心地まで歩くことを選択した私は、砂漠に迷い込みオアシスを求める殉教者のようでした。

周辺では日本では温室でしか育てられないであろうトロピカルな花があちこちで見られます。私はマラッカでマンゴーに花があるんだと初めて知りました。
大航海時代に金と同等の価値があったとされる胡椒の実も見られることから、当時交易で栄えたマラッカは大変重要な拠点だったのではと感じます。

交易で栄えたからにはグルメに関しても常に新しい発見や驚きで独特のグルメを形成して行ったのかもしれません。今回はマラッカのおすすめ地元グルメ・ご飯をご紹介します。

※値段については、1リンギット=26円で換算しています。

 

■目次
1. インドカレー: 一緒にタンドリーチキンもおすすめ
2. チキンライスではなくチキンライスボールのお店
3. マレーシア伝統のニョニャ料理
4. 中華街とグルメ・ご飯
5. 【マラッカの絶景スポット】モスクから見る夕陽とゴーストタウン

 

インドカレー: 一緒にタンドリーチキンもおすすめ

【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】インドカレー(バターチキンカレー)

筆者撮影:【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】インドカレー(バターチキンカレー)

【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】インドカレー: 一緒にタンドリーチキンもおすすめ:お店の外観

筆者撮影:【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】インドカレー・お店の外観

クアラルンプールの宿にて、東南アジアを中心にカメラを片手に旅をする、白髪混じりで外人特有のクルクルの髪が似合うイタリアのイケメンお兄さんからこう言われました。
「この店は本当においしいんだよ、すぐに売り切れちゃうかもしれないから早く行ってね。」
男の私でも勘違いしてしまうほど甘い一言は、後々イケメンの話は間違いないと思わせるのでした。

私たちが到着したのは開店間際の17時30分、早すぎたのではと思いましたが、すでに地元の方であろう人々がチラホラ見え、あっという間に席が埋まっていきました。知る人ぞ知る名店なのかもしれません。

外観はいたって地元の料理屋といった感じ。店内はいくつものカレーのルー、そして店員がタンドリーチキンを焼いてる姿が見られます。
客は店内と外でも食べられますので私たちは外で食べることに。夕暮れ時で涼しくなってきたところで暑いカレーを食べるのは通かもしれません。

注文はというと、イタリアのお兄さんからタンドリーチキンは必ず食べることと念を押されていましたので、タンドリーチキン、そしていくつかのカレーの中からチキンバターカレー、あとは名前は忘れてしまったのですがお店の方おすすめのカレー、そして妻リクエストでガーリックチーズナンを選びました。

店の様子やタンドリーチキンもあることからここはインド風カレーであり、元来カレーは家庭で作るものが一番おいしいと思っていたため、ここに来るのは懐疑的でしたが、この考えは見事に覆されました。
タンドリーチキンは見た目は赤く焦げた状態でしたが、外はカリッと中はジューシーでおいしく、もう一皿頼めが良かったと思うほど。
チキンバターカレーは赤い見た目とは裏腹に辛さはなく、スパイスのパンチもなくどちらかというと甘めな印象。

おすすめのカレーは具が大きめにゴロゴロしていてルーもドロッとした感じ、おそらく唐辛子が効いていてピリ辛でおいしかったです。
今回はカレーのお供にナンを頼みましたが、ライスもありますのでそちらでも食べることができます。この店を知ったことにより、インドカレーのおいしさに気づかせてくれました。

■マラッカのグルメ/お店の情報
・お店: Pak Petra Restaurant
・場所(住所・Googleマップ): 56 & 58, Jalan 4, Taman Kota Laksamana, 75200 Melaka
・営業時間: 17時30分~25時(月曜日は定休日)
・メニューと値段
 - タンドリーチキン 9リンギット(約234円)
 - チキンバターカレー 10リンギット(約260円)
 - お店の人おすすめ 10リンギット(約260円)
 - ガーリックチーズナン 4リンギット(約104円)

 
 

チキンライスではなくチキンライスボールのお店

【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】チキンライスボール

筆者撮影:【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】チキンライスボール

【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】チキンライスボール(お店の外観)

筆者撮影:【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】チキンライスボール(お店の外観)

お昼ご飯はどこで食べようかとジョンカーストリート周辺をウロウロしていると行列を発見、外観は古びて白壁の塗装が剥がれた様子、2つの窓と2つの扉には赤い庇が付いています。

一番上にお店の名前と何度か中国語で見たチキンライスを表す文字。バンコク、クアラルンプールとチキンライスを食べてきた私たちはここマラッカでも食べることになりました。

店内は白壁のタイル、殺風景な感じですが満席で賑わっています。店内に入るときに厨房近くを通りますので、白髪のおじさんと弟子と思われる若者が鶏をカットしている様子が見えます。

行列を30分程で並び終え(意外と回転は早いです)、チキンとライスボールを注文。マラッカのチキンライスはチキンライスボールと呼ばれており、チキンの下にご飯がそのまま載せてあるのではなく、ライスが直径3cm程に丸められた状態で出てきます。

この名残は労働者が作業途中でも食べやすいように団子状に丸くしていたという言い伝えがあります。
小さいですがギュッギュッと握られていることがよくわかり、意外と重量感もあります。味は正直私の口には合いませんでした。
油っぽいソース、骨が多いチキン、そして何よりライスボールが気持ち悪く感じてしまいました。丸めないほうが良いのにと思います。

しかし、行列ができるほ程の人気店ですので、マラッカに旅行する際には名物グルメのような感覚で、一度食べてみても良いのではないでしょうか。

■マラッカのグルメ/お店の情報
・お店: Kedai Kopi Chung Wah (中華茶室 海南鶏飯)
・場所(住所・Googleマップ): 18, Jalan Hang Jebat, 75200 Melaka
・営業時間: 9時~15時(土日は16時まで)
・メニューと値段
 - チキン 6リンギット(約156円)
 - ライスボール 2リンギット(約52円)

 
 

マレーシア伝統のニョニャ料理

【マラッカのおすすめグルメ・ご飯】マレーシア伝統のニョニャ料理

ババ・ニョニャと呼ばれる、マレーシアに移住した中華系移民(プラナカンと呼ぶ)と別の民族との混血を意味する言葉があります。ババは男性、ニョニャは女性を指します。
父系祖の中華料理と母系祖のマレー料理が合わさったものを、ニョニャ料理と呼びます。

ニョニャ料理の見た目は中華料理と思われますが、マレー料理独特のスパイシーでエスニックな味付け、箸を使わず右手やナイフとフォークで食べるスタイルで、お互いの特徴の良いところを合わせた料理と思われます。

以下、代表的なニョニャ料理の一覧です。

 
■前菜のニョニャ料理

料理名
英/日
似た料理料理の内容辛さ
Nyonya Popiah
ニョニャ・ポピア
生春巻き切り干し大根を甘く煮込み、モヤシ、キュウリ、錦糸たまごを甘い黒蜜とチリソースを塗った薄く焼いて包んだもの。
Nyonya Otak-Otak
ニョニャ・オタオタ
焼きかまぼこ魚や小エビ等を練った白身のはんぺんに、香辛料をミックスしたチリペーストを塗り、葉に包んでじっくり焼き上げたもの。辛い
Pai Tee
パイティー
米粉を練り上げ、ソフトクリームのコーンのような器を揚げて作り、中に甘辛く煮込んだ切り干し大根、錦糸たまご、タマネギの素揚げ、ハーブ、レッドチリ、パクチーをのせたもの。
Nyonya Mee Goreng
ニョニャ・ミー・ゴレン
焼きそば唐辛子をふんだんに使うため、激辛になる。激辛

 
■メインディッシュのニョニャ料理

料理名
英/日
似た料理料理の内容辛さ
Nyonya Nasi Goreng
ニョニャ・ナシゴレン
焼き飯唐辛子をふんだんに使うため、激辛になる。激辛
Nyonya Laksa
ニョニャ・ラクサ
ラクサココナッツミルク風味の効いた通常のラクサとは異なり、レモングラスや、カリーリーフといったさまざまなハーブを使ったカレー風味がベース。具材は海老と赤貝が基本、麺は通常イエローミー(タマゴ麺)ですが、ビーフンで注文もできる。
Pongteh Chicken
ポンテーチキン
肉じゃが骨付きの鶏肉のぶつ切りをポテトと共に甘辛く煮込んだ肉じゃが料理。スプーンですくって、白いごはんに載せて一緒に食べるのがババニョニャスタイル。
Sambal Udang
サンバル・ウダン
エビチリサンバルとは、ニョニャ料理を代表する激辛香辛料の一つ。ウダンとはマレー語でエビを意味します。海老はマレーシアでも高価な食材となります。辛い
Ikan Goreng Cilli
イカン・ゴレン・チリ
白身魚の唐揚げ白身魚をカリカリに唐揚げして、サンバルを甘めに味付けて油で炒めたアツアツのチリソースを和えて食べます。辛い
Nyonya Assam Pedas
アッサム・ペダス
スープカレー白身魚をカットして、酸味のきいた辛口スープカレーでサッと煮込む料理です。シャビシャビのカレースープを白いごはんにぶっかけて食べるのが地元流。辛くて酸っぱいがやみつきになる。辛い
Kangkong Belachan
カンコン・ブラチャン
空芯菜空心菜を使った激辛青菜炒め。激辛
Bendih Belachan
ベンディ・ブラチャン
オクラオクラのチリソース和え。オクラを蒸してディップして食べる。辛い
Nyonya Chap Chai
ニョニャ・チャプ・チャイ
野菜炒めキャベツ、白菜、キクラゲ、椎茸、ニンジンなどの野菜に海老、湯葉、春雨などを加えて炒めます。
Cincalok Omelette
チンチャロ・オムレツ
オムレツチンチャロッと呼ばれるアミエビの塩辛で味付けたオムレツ。
Otak-Otak Belangah
オタオタ・ベランガ
オタオタに使う白身魚のはんぺんを具材にしたココナッツカレー風のチリペーストで煮込んだ料理。

 
■デザートのニョニャ料理

料理名
英/日
似た料理料理の内容
Nyonya kuih
ニョニャ・クエ
生菓子米や粉を使ったもっちり系の生菓子の総称。色鮮やかで天然染料で着色されている。
Onde Onde
オンデオンデ
生菓子黒糖蜜の入った生菓子。緑色に着色した餅で、黒糖の破片を包み込み、ココナッツフレークとゴマをトッピングする。人気のスイーツで出来たてがおすすめ。
Nyonya Cendol
ニョニャ・チェンドル
かき氷チェンドルとは緑色のゼリー。チェンドルと甘く煮込んだ小豆をトッピングして、グラ・マラッカ(天然黒糖)という甘い蜜とココナッツミルクをかけたかき氷。

 
私たちはババ・ニョニャ民族の当時の生活を表す歴史、建物、調度品、写真、服装などから高級料理のイメージが勝手に先行してしまい、ニョニャ料理を食べることを断念していました。
次回は節約バックパッカーとしてではなく、短期旅行者として食してみたいと思います。

 
 

中華街とグルメ・ご飯

マラッカ・中華街の様子1

筆者撮影:マラッカ・中華街

マラッカ・中華街の様子2

筆者撮影:マラッカ・中華街

マラッカ時計台を背に、オランダ広場からマラッカ川が下に流れるタンキムセン橋に向かうと、そこには巨大な木があり、行き交う人々を暑さから守り、包み込むように優しく中華街へ送り出してくれます。

ここから見る景色はお世辞にも綺麗とは言えないマラッカ川、その対岸に並ぶ建物が木々と合間って美しく見えます。夜はライトアップされ妖艶な雰囲気を醸し出します。橋を渡るとそこはもう中華街です。

ジョンカーストリートから始まる町並みは、人、車、料理屋、土産物屋などでごった返しており、階下が店で2階が住居であろう建物が窮屈に並べられています。
週末はナイトマーケットが開かれてさらに活気が増します。特設の屋台、パラソル、プラスチックの机や椅子、雑貨、アクセサリー、骨董品、土産物、スイーツ、食べ歩きできるものなど、夕日に照らされて始まるマーケットで掘り出し物が見つかるかもしれません。

また、周辺には当時豪商として栄えていたババ・ニョニャ民族の建物も多く見られます。プラナカン文化とポルトガルの植民地でもあったせいかどこかマカオを思い出させます。
中華街といっても中国一辺倒ではないマラッカの中華街は、品の良い中華街といった印象です。
基本的に飲食店は中華街周辺に集まっているため、歩いて探せる距離ですので便利です。

■マラッカ・中華街付近のスポット情報
>> ジョンカーストリート(Jonker Walk Melaka) Googleマップページ

 
 

【マラッカの絶景スポット】モスクから見る夕陽とゴーストタウン

マラッカのゴーストタウン

筆者撮影:マラッカのゴーストタウン

マラッカのモスクから見る夕日

筆者撮影:マラッカのモスクから見る夕日

異国で見る夕陽はなぜか旅の疲れを癒してくれます。日々目に見えない緊張に包まれており、何かしらの救いを求めていたのかもしれません。

ここマラッカにも夕陽が見れる絶景スポットがあります。それはモスク越しにマラッカ海峡に沈む夕陽です。
多民族、異宗教、多言語、そして交易の要衝地として栄えたマラッカでこの夕陽を見ることは、私だけでなく全てのマラッカに住む人々に特別な感情を抱かせるのではないでしょうか。

私たちは繁華街の中心地であるジョンカーストリートから目的地のモスクまで片道4.5kmの道のりを歩いて行くことに。
Google mapを片手にオランダ広場を通り、セントポールの丘を左手に見ながら大通りに沿って歩きます。しばらくすると橋兼道路が見えてきてそれを渡ると異様な雰囲気を感じます。
ここだけなぜか別世界のような雰囲気、なぜそのように感じたかと言いますと、真新しい建物が規則正しく並んでいるのですが全く人の気配がしない、まさにゴーストタウンなのです。

埋め立てた人工島のようで、リゾート開発地的な名目で建てられているのでしょうか。後々調べてみるとMelaka Gatewayという名目で総額420億リンギット(約1兆円)規模の都市開発事業で、2015年からスタートし、2025年までに完成させるというプロジェクトでした。
首相の交代、中国の投資がらみ、アジアビジネスにおける賄賂などが絡むことでプロジェクト自体は難航している様子です。

私たちは逆にこのゴーストタウンは不気味に思いつつも新鮮であり、まるで映画のセットのようで刺激的な町歩きとなりました。
そしてもう少し歩いて行くとモスク(Melaka Straits Mosque)に到着となります。やはり夕陽を見に来るのかチラホラ人も見られ、ウェディングドレスを着て結婚式用に写真を撮る人もいました。

その日ももちろん暑かったのですが、青い空に雲が刷毛で書かれたような夕陽に適した空でした。海の上に浮かんだモスクと夕陽はなんとも言えない感情を私に抱かせてくれました。
是非マラッカに来た際は訪れていただければと思います。ただし、目的地まではタクシーで向かうことをおすすめします。

■マラッカ・観光スポット情報
・モスク: Melaka Straits Mosque(Googleマップ)

 
 
さいごに
マラッカは小さな町です。それなのに歴史、文化、民族、宗教、グルメなどそれぞれが交錯し、良い意味で交通渋滞している不思議な町であり、誰もが憧れる土地であるためここまで繁栄してきたのだと考えます。
一度マラッカの風を感じてみてはいかがでしょうか。