マレーシアのペナン島は世界遺産があり、人気の観光地でもありますが、移住地としても人気です。
セカンドビザを取得し、第二の人生を楽しみたいと計画している人たちはペナン島を選ぶことが多いようです。
比較的コンパクトにまとまり、首都クアラルンプールに比べゆったりとしているので、暮らしやすいのかもしれません。
そんなペナン島のジョージタウンには世界遺産に登録されている場所があるのです。
「アートシティー」とも呼ばれ、親しまれているペナン島ジョージタウンの魅力に迫ります。
「アートシティー」ジョージタウンが世界遺産に登録された理由
マレーシアがオランダ、ポルトガル、イギリスに統治されていた植民地時代、ペナン島はマラッカと並ぶ貿易港として栄えていました。
特にイギリスの東インド会社がペナン島に最初の拠点を置いたことにより、ヨーロッパの歴史の中でペナン島は大きなつながりを持つこととなったのです。
ヨーロッパと東南アジアの歴史のつながりを語る上で、ペナン島は欠かせない存在となります。
その当時に建てられた建物は「オールドタウン」と呼ばれ、マラッカと同じく歴史的建造物です。
そんな歴史的な背景から、当時の面影を残す建物が世界遺産として登録されました。
東洋と西洋の文化がミックスされた、16~18世紀の建造物や、アンティーク調の家具など、当時の歴史を垣間見ることができ、多くの観光客が訪れています。
ジョージタウンの世界遺産とおすすめ観光スポット
ペナン島ジョージタウン付近は、興味深い場所がたくさんあるおすすめスポットです。
その中でも今回おすすめする観光スポットはこちらです。
- クラン・ジェティ
- アルメニアン・ストリート
- ムントリ・ストリート
- ペナン・プナンカン・マンション
- チョン ファッ ツィー マンション
- リトルインディア
水上に建っている村【クラン・ジェティ】
「昔の面影を残す場所で、生活している人たちの風景も一緒に見たい!」
「珍しい文化に興味がある」
という方におすすめなのは、クラン・ジェティです。マレー語でジェティとは「港」を意味する場所ですが、なんと!名前の通り水上に家が建ち並んんでいて港のようになっている集落なんです。
中国系マレーシア人たちが、昔ながらの水上生活を営んでいるところで、水上に建っている集落はいくつかあり、それぞれの集落はそれぞれ「李さん」「孫さん」など全て同じ苗字の住民で成り立っています。
実際にクラン・ジェティを歩いてみると、港に停泊する船のように家が建ち並んでいて不思議な感覚です。家の作りは、マレーシアの田舎のチャイニーズ系(華僑)が住んでいる木造住宅の家によく似ています。集落によって雰囲気が異なり、観光地化されてお土産店や食べ物の屋台なども立ち並んでいる場所もありました。
マレーシアの田舎の漁村に行くと、海の上に家が建っていることは珍しくありません。が、クラン・ジェティは大規模なので、圧倒的です。
人気のアートスポット【アルメニアン・ストリート】
「ジョージタウンへ来たらアルメニアン・ストリートに行かなきゃでしょ!」って言われるほどに、ジョージタウンの中でも人気スポットです。
アルメニアン・ストリートは、アートストリートとも言われます。
昔ながらの建物が立ち並び、建物の壁にはアートが描かれているんです。
アートと一緒に写真を撮る観光客が多く、観光スポットだけでなく写真スポットともなっています。
建物はお土産にも最適のオリジナルグッズやおしゃれなカフェなどが入り、多くの観光客で賑わっています。
レトロで可愛いカフェがたくさんあるので、旅行に疲れた時など、カフェで一休みするのもおすすめです!
ぶらぶら街歩きにおすすめの【ムントリ・ストリート】
「旅行に行くなら、有名な観光スポットを訪れるより、ぶらぶら街歩きをする方が好き!」という人におすすめなのは、ムントリ・ストリートです。
先ほど紹介したアルメニアン・ストリートが観光客で賑わっているのに対し、ムントリ・ストリートは静かなイメージ。
ゆっくりと心ゆくまで19世紀建物を眺めたり、思い向くままに歩いたりして、街歩きを楽しめるんです。
ムントリ・ストリートにはおしゃれなカフェや素敵な掘り出し物がみつかるおしゃれな雑貨店がたくさん展開しています。
自分へのお土産や、友達へのお土産を探したり、お気に入りのカフェを探したり、自分だけの旅を楽しみたい方はぜひ、ムントリ・ストリートで街歩きを楽しみましょう!
世界遺産の有名スポット【ペナン・プナンカン・マンション】
「やっぱり世界遺産を回るんだったら、有名な観光スポットは抑えておきたい」という人におすすめなのは、ペナン・プナンカン・マンションです。
東洋と西洋の建物様式をミックスして作られた建物が堂々と建っています。
中に入ると、タイルや大理石で作られた床や、ピカピカに磨き上げられた木でできた窓枠など…アジアとヨーロッパが綺麗に混ざり合っている様子を垣間見れます。
プナンカン・マンションは博物館にもなっていて、当時のプナンカン(外国から来た商人と、マレーシア人が結婚して生まれた子供たちのことを、プナンカンと呼びます)の生活スタイルを、見学できるんです。
これまた堂々とした作りのアンティーク家具や、プナンカンの女性たち(ニョニャ)が身につけていた衣類や宝石類など…。
写真撮影も自由なので、自分のペースでゆっくり、見学&写真撮影を楽しみましょう。
写真映えする建物【チョンファッツィーマンション】
「面白い写真をとにかくたくさん撮りたい!」という人におすすめなのがチョンファッツィーマンションです。
チョンファッツィーマンションは、鮮やかなブルーで建てられた豪邸です。
これは大富豪チョンファッツィーさんが娘さんのために建てた建物でしたが、今はホテルとなっています。
建物の中はホテルの客室、レストランなどがありますが、建物を見学することも可能です。
鮮やかなインディゴブルーで建てられた建物は独特の存在感があり、旅行のガイドブックにも大きな写真が載せられることがある有名な場所です。
ホテルに宿泊し、当時の建物に住んでみるという経験をするのもおすすめですし、見学で建物を見て回るだけでももちろん楽しいでしょう。
リトルインディア
リトル・インディアはジョージタウンの街並みの一角にあり、インド系のお店が立ち並んでいます。サリーやパンジャビドレスといったインド系の民族衣装や、アクセサリー、雑貨類、食品類と、歩いているだけでも飽きません。
その中でも、ぜひ足を運んでほしいのは、スーパーマーケットです。チャイやマサラティなど甘いミルクティーや、お菓子類、カレー用のスパイスなど、インド系の人たちの生活必需品を中心に品物が並んでいます。もちろん日本では、見慣れないものばかり。お土産に試してみるのも楽しいです。
日本人でも入りやすいと感じた雑貨店は【San Aarts Handcrafts】です。
明るい店内の雰囲気が気になってふらっと入ったのですが、店員さんがとてもフレンドリーで、インドの文化などを教えてくれ、買い物の相談に乗ってくれました。
店内に売られているもののバリエーションも豊富で、パンジャビドレスだけでなく、巻きスカートやバッグ、クッションカバー、アクセサリーなど日本でも使えそうなものが並んでいます。エスニック系のお土産を探している方におすすめです。
ジョージタウンの街並みを実際にぶらぶら歩いてみた
筆者がおすすめするペナン観光の楽しみ方は、ジョージタウンの街並みをぶらぶらと歩いてみることです。ジョージタウンは、街並みそのものが世界遺産になっています。東南アジアと西洋の文化が入り混じったデザインの建物ばかりなので、とっておきのショットが撮れること間違いなしです。
街をぶらぶら歩いていると、アートがいきなり出てきたり、気になるお店が見つかったり、屋台があったりと、ガイドブックには書ききれていない見どころスポットがたくさん見つかります。
特に、面白いのは、リトルインディアの境目です。華僑の文化が色濃く反映されているエリアと、インドの文化が通りをまたいで同時に見れるからです。全く異なる文化の通りが当たり前のように隣り合わせに並んでいるのは、多民族文化である、マレーシアならではの光景です。
壁に描かれているアートを探したり、オブジェを探したりしながら歩いている観光客もいれば、グルメを堪能している観光客もいるなど、それぞれ楽しそうにしています。レトロな建物の雰囲気を生かしたオシャレカフェもたくさんあるので、休憩にもぴったりです。
ペナンの雰囲気に浸れるホテル【Kimberley Hotel Georgetown】
「せっかくだからペナンの街並みや建物の雰囲気を味わえるホテルに泊まりたい」と思いませんか?そんな方におすすめなのは【Kimberley Hotel Georgetown】です。
レトロな雰囲気のタイルや家具のホテルで、部屋も趣があります。筆者が個人的にお気に入りだったのは、バスルームです。白黒のタイルの床がとても可愛くて、ツボでした。
また、このホテルに泊まるメリットは、ジョージタウンの人気観光スポットに近いことです。アートストリートや、水上生活エリア、リトルインディアも徒歩圏内です。近くにレストランや屋台も多いので、グルメも堪能できます。
スーパーマーケットも近くにあり、朝ごはんやちょっとした食べ物、お土産の調達も可能です。数台ですが、パーキングエリアもあります。
ペナン島のおすすめグルメ・レストラン&カフェ
ペナンは美食の場所とも言われていて、マレーシア国内からも多くの観光客がペナンの美味しい食べ物を食べに来ます。
そんなペナンの中でもおすすめのローカルフードはこちら!
Kampar Fish Jelly Restaurant
ローカルがこぞって訪れる人気店です。ヨンドーフと呼ばれるヌードルを食べることができます。
店内に置かれている野菜類とヌードルの種類を選びます(スープ付きのものとそうでないもの2種類の中から選択します)。
注文した野菜もスープとして出てきます。野菜スープとヌードルを一緒にいただきます。
シンプルながらもとても美味しく、クセになる味です。
Beryl’sカフェ
ベリーズカフェは、ジョージタウンの街中にあります。
もともとBeryl’sはマレーシア発、高級チョコレートのブランドで、マレーシアの空港でも販売されているほどに、人気のお土産です。
そんなBeryl’sのカフェ!
店内では、ケーキやチョコレート、ホットチョコレートなどのスイーツを楽しめます。
特におすすめなのは、チョコレートドリンク!
甘さ控えめでありながらも、チョコレートの味がしっかりとして美味しいと人気なんです。
レトロな建物で、歴史を感じながら、旅行の休憩にもぴったりです。
ペナンにきたら絶対食べてほしい!ペナンラクサ
ラクサは「ペナンにきたら絶対に食べた方が良い」と、マレーシア人(特に華僑)が口を揃えていう食べ物です。ラクサは人気のマレーシア料理ですが、土地によって味が少しずつ異なります(北海道のラーメン、東京のラーメン、博多ラーメンなど日本でラーメンの味が異なるのと似ているなと感じます)。
ラクサの中でも、ペナンラクサは有名で大人気です。ペナンラクサの特徴は、魚介の出汁がしっかりとしていること、アッサム(タマリンド)という酸味の果物、パインアップルが入っていることです。魚の身がそのままたっぷりと入っているため、スープはドロっとしています。
スープは少し太めの、プニプニとした食感の米粉の麺との相性は絶妙です。アッサムの酸味が効いているので、濃厚なスープなのにあっさりしています。マレーシアらしい食べ物なので、ぜひチャレンジしてみてください。
チェンドル
チェンドルは、マレーシア独特のかき氷です。緑色の細いゼリー(チェンドル)、黒い寒天のようなもの(チンチャオ)、豆が入っていて、黒蜜とココナッツミルクをたっぷりとかけていただきます。
かき氷の中に、緑色の物体が入っているので「虫みたい!」と気持ち悪がる人もいますが、食べてみると夏の暑さにぴったり!黒蜜を使っているので甘すぎず、ココナッツミルクの影響もあってあっさりとしています。チェンドルやチンチャオがつるんとしていて、良い食感でクセになる味です。
チェンドルは、マレーシアならほとんどどこでも食べられますが、特にマラッカとペナンが有名です。マラッカのチェンドルに比べ、ペナンのチェンドルは長細く、大きな豆を使っていることが特徴です。
ペナン島への行き方は?
首都クアラルンプールからペナン島へ行くには飛行機がおすすめです。
エアアジアなどの格安航空を利用すると、比較的安く航空チケットが買えます。
長距離バスもありますが、8時間以上かかることがあるのであまりおすすめできません。
*格安航空を利用した場合の値段と、バスチケットの値段がさほど変わらないこともあります。
まとめ
ペナン島のジョージタウンはマラッカと並んで、植民地自体に商人たちや、彼らの子孫たちが住んでいた建物が残り、歴史的にも重要な場所です。
東洋と西洋の文化を上手に取り入れた豪華な建物は、今ではホテルやカフェ、お店に改装され、有名な観光スポットになっています。
それぞれの場所を観光したり、街歩きしながら通りを歩き、いろいろな発見をしたりするのもおすすめです。
是非、マレーシアの歴史に触れながら、お気に入りスポットを探してみてください。