マレーシアにはいろいろな美味しい食べ物がありますが、マレーシアの料理をカレー無しには語ることができません。
マレー民族、華僑、インド系民族、その他…といろいろな民族が住んでいるマレーシアは、カレーの種類も豊富で特徴的!
一言にカレーと言っても語り尽くすことができないほどのカレーが存在します。
せっかくマレーシアに来たからにはカレーを食べてもらいたい!今回はマレーシアのカレーについてご紹介します。
■目次 1. マレーシアのカレーの種類と特徴 - インドカレー - マレーカレー - チャイニーズカレー - 地元民に愛されるフィッシュヘッドカレー! 2. マレーシアのカレーの作り方・レシピ・材料 3. マレーシアのカレーの食べ方とマナー: 手で食べるって本当? 4. マレーシアでおすすめのカレーのお店 5. マレーシアのカレーグルメのお土産 6. マレーシアのその他の人気カレーグルメ/お菓子
マレーシアのカレーの種類と特徴
マレーシアでは、民族ごとにカレーの特徴も異なります。ここでは民族ごとのカレーの特徴をご紹介します。
1. インドカレー
「インド人は毎日カレー」だという話を聞いたことがありましたが、インド系民族の人たちは本当にカレーをよく食べます。
それぞれ家庭の味があり、みんな「ママの味=家庭の味が一番」だと自信を持っています。
どこの家庭も大体同じ材料を使っているはずなのに、使うスパイスや野菜の量が少しずつ変わってくるせいか、本当に味が違うので不思議です。
■インドカレーの種類
マレーシアで頻繁に食べられるインドカレーは大きく分けて4つ。チキンカレー、マトンカレー、フィッシュカレー、ダールカレーです。
チキンカレーには、サラサラのスープのような状態になっているカレーと、パサパサのドライカレーがあります。
フィッシュカレーもサラサラとしたスープ状のものが多く、少し酸味があるように感じます。たいていプリプリした白身魚が使われています。
マトンカレーは、脂が乗っていて弾力もあり、ご飯の相性も抜群なので特に人気です!
日本人からしたら癖があるように感じるかもしれませんが、もともと濃い味付けなので挑戦しやすいと思います。
ダールカレーは豆カレーです。豆をベースにして茄子やキャベツなどの野菜が入っていることもあります。他のカレーが茶色やオレンジ色をしているのに対しダールは黄色やグリーンです。
そして他のカレーはとてもスパイシーなのですが、ダールはまろやかで、それほど辛くないことがほとんどです。
インド系カレーを食べたいけど、スパイシーなのは苦手…という人はダールがオススメ!豆なので健康にもいいですし「辛すぎて胃がびっくりする!」というハプニングが少ないです
■ゴージャスな「バナナリーフカレー」とは?
また、インドカレーの中でも、とてもゴージャスなのがバナナリーフカレーです。
名前の通り、バナナの葉っぱの上にカレーをのせていただきます(たいていご飯や付け合わせの野菜のおかわりは自由です)。
バナナリーフには殺菌作用があり、プレートとして利用するのにもぴったりなんです。特別感があるのでおすすめです。
2. マレーカレー
マレーカレーはマレー系の人が作って食べるカレーです。マレーカレーの特徴はインド系カレーに比べて、少しだけ甘みがあり、まろやかなことです。
またココナッツミルクを使っていることが多いのもマレーカレーの特徴です。インド系カレーに比べると日本人の食べるカレーの味に少しだけ近いような気がします。
マレーカレーはご飯と一緒に食べることが多く、チキンカレー、ビーフカレー、フィッシュカレー、シーフードカレーなどがあります。
インド系の人はヒンドゥー系の人が多く、牛肉を食べないのでビーフカレーがないのですが、マレーカレーにはビーフカレーがあるのもインド系カレーとの大きな違いの1つです。
3. チャイニーズカレー
チャイニーズカレーは、「これだ!」と言った特徴があまりないのですが、インド系やマレー系の良いところをミックスしたようなイメージを受けます。
チャイニーズカレーを看板に掲げているお店はあまりなく、お母さんが作る家庭料理と言った方が良いかもしれません。
オクラや、茄子などの夏野菜がゴロゴロとたくさん入っていることが多く、食べ応えがあり美味しいです。
辛さも少しだけ押さえられているので日本人にも受け入れられやすい気がします。
チャイニーズカレーというお店はなくても、「カレーミー」「カレーラクサ」などカレーをベースにしたスープを扱っている中華系のお店が多いです。
カレーそのものというより、自分たちの中華系料理に上手にカレー文化を取り込んだ料理をチャイニーズカレーというのかもしれません。
■関連ページ 【ラクサ】マレーシアの大人気ご当地グルメ! 地域ごとの種類・作り方・お土産まで現地から紹介!
4. 地元民に愛されるフィッシュヘッドカレー!
マレー系の人にも、インド系の人にも、中華系の人にも愛されるマレーシア独特のカレーがあります!その名も「フィッシュヘッドカレー!」
名前の通り、大きな魚の頭がドンと出てくるというとてもダイナミックなカレーです。魚の頭を、タマリンドやトマト、レモングラスなどで煮込んださらりとしたスープカレーで酸味があります。
テーブルの真ん中にドンとのせられるので、みんなで仲良く魚の頭を突つきながら食べます。
フィッシュヘッドカレーの発祥はシンガポールだという説も、マレーシアだという説もありますが、どちらにしても愛される料理であることに変わりはありません。
たくさんの民族が混ざり合い、さらに植民地時代の食文化の融合などもあって生まれたフィッシュヘッドカレーはマレーシアらしいカレーともいえるかもしれません。
以前マレーシアに住んでいた友人は日本に帰国後、「フィッシュヘッドカレーの味がとても懐かしい」と語っていましたが、一度好きになるともう一度食べたい!と虜にしてしまう魅力を持っています。
マレーシアのカレーの作り方・レシピ・材料
マレーシアはとにかくカレーがたくさんあるので一言で「マレーシアのカレー」を紹介するのはとても難しいです。
それで、私自身が地元の人に教えてもらったカレーレシピを紹介します。友人はマリーというのですが「マリーが作ったからマリーカレーね!」と言っていました。
■マリーカレーの材料 カレー粉(「BABA’S」のものがオススメ)、人参、玉ねぎ、ジャガイモ、チキン(骨付きが良い)、ココナッツミルク、ブイオン、ナンプラー、ガーリック ■マリーカレーの作り方 ①野菜やチキンを適当な大きさに切る(ざく切りが美味しくてオススメ) ②油を入れてガーリックを入れ香りが出てきたら、チキンを炒める ③チキンに色がついたら野菜を入れて炒める ④カレー粉を入れる(量は好みですが、大さじ2〜5ほどがおすすめです) ⑤カレーの香りが立ってきたら、水とブイヨンをいれて煮込む(この時ひたひたになるほど水を入れず、蒸し煮にするイメージで水を入れてください) ⑥じゃがいもが柔らかくなったら、ココナッツミルクを入れます(これも好みで調節してください)。 ⑦最後にナンプラーを入れ、塩で味を整えたら出来上がり!
マレーシアのカレーの食べ方とマナー: 手で食べるって本当?
マレーカレーやインドカレーは基本は手で食べます(クアラルンプールなどの都会ではスプーンとフォークで食べる人も多く見かけます)。
手で食べるって意外と難しいんです。
左手は不浄の手で使えないので右手だけを使って食べる必要があるのですが、右手の指をうまく使って食べ物を押出し口に入れる必要があります。
■カレーの食べ方(手) ①右手で一口分の量のご飯や肉をとり、カレーソースをかき混ぜ塊を作る。 ②塊を右手の人差し指、中指、薬指の第一関節くらいの場所に載せる ③親指でカレーの塊を押し出すようにして口の中に入れる
初めは掌までカレーがべっとりとついて汚くなってしまいますが、慣れるとスムーズに食べられるようになります。
手で食べると、美味しいカレーの味がさらに美味しく感じられるから不思議!
「手の温度が関係している」などと色々聞きますが、詳細はわかりません。旅行の思い出に試してみるのはいかがですか?
マレーシアでおすすめのカレーのお店
マレーシアでカレーを食べたいという人にぜひ行ってもらいたいのが、リトルインディアです!
ブティックフィールズという地区にあり、インド系ショップが立ち並んでいます。
雑貨などもあり、とても観光にも人気のエリアです!
オススメは、思いつくままに気になったお店に入っていくことです。
ちょっとした冒険気分を味わえますし、思いがけない発見があるかもしれません。
思いつきでお店にはいるのはちょっと不安という人にオススメなのがインドカレーショップ「MTRマレーシア」です。
ブティックフィールズ内にあるのですが、比較的大きく、清潔感もあるので観光客にも入りやすいお店です。
■インドカレーショップ情報 ・店名: MTRマレーシア ・住所/Googleマップ: 69 Jalan Thambipillai | Brickfields, Kuala Lumpur 50470, Malaysia ・電話番号: +60 3-2276 4924
マレーシアのカレーグルメのお土産
マレーシアのカレーをお土産に持って帰りたいという人にオススメの商品がこちら!
スーパーなどでも簡単に安価で購入できるので便利です。バラマキ用にも便利ですね。
1. ペナンホワイトカレーヌードル
カレー味のインスタントラーメンです。ピリリと辛いのが特徴ですがクセになります。
他にもカレー味のインスタントラーメンがたくさんで回っているので、色々試してみるのも面白そうです。
2. レトルトカレー
レトルトコーナーに行くとたくさんのレトルトカレーが置かれています。
パッケージのデザインをみながら気に入ったものを買ってみるのも面白そうですね。
3. カレー粉(パウダー)
その中でも、「BABA’S」のブランドのもの、緑のパッケージがオススメです。
私たちが作る普通のカレーに一振りしたり、カレー味のピラフに一振りしたりと使い方はさまざま!このカレー粉を一振りするだけで、本格的なカレー味になるから不思議です!
小包装のものから大容量のものまでありますので、自分用にしたりバラマキ用にしたりと用途に合わせてサイズを選べるのも嬉しいポイントです。
私も自分の家では必ず常備していますし、お土産に買ってきてとリクエストされることも多いです。値段もリーズナブルなのでたくさん買って損はないと思います。
■関連ページ マレーシアで売れてる「BABA’S」のカレーパウダーは辛口好きにおすすめ!
マレーシアのその他の人気カレーグルメ/お菓子
カレーはマレーシアの生活に欠かせない一部なんです。
マレーシアではカレーをご飯と食べるだけではなく、人気グルメの一部になったり、軽食になったりして親しまれています。
1. カレーパフ
カレーパイのようなイメージです。生地の中にカレーや茹で卵、ジャガイモなどが入っています。
生地はパイ生地に近いですが、サクサク、パリパリ…でもしっとりというとても不思議な感触です。朝ごはんとして食べたり、小腹が空いた時に食べたりしています
マレーシアのイケアのコーヒーコーナーにはカレーパフが売られています。それほどにカレーパフはマレーシアのローカルフードとして染み付いています。
2. ラクサやロティチャナイ
マレーシアのB級グルメ、ローカルフードとして人気のラクサやロティチャナイもマレーシアのカレーと切っても切れない関係があります。
というのもロティチャナイはカレーをつけて食べますし、ラクサにもカレーラクサ(クアラルンプール地方)、ニョニャラクラ(マラッカ 地方)のようにカレースープが使われるメニューがあるからです。
他のマレーシア料理を食べていても実はカレーと密着に関わっているんです。
■関連ページ 【ロティチャナイ】マレーシアが誇る定番グルメの種類・作り方・食べ方を現地から紹介
3. カレーうどん。。。日本のカレーってマレーシアで人気なの?
マレーシアのカレーと日本のカレーは全く似ていません。マレーシアのカレーのルーツがインドにあるのと反対に、日本のカレーのルーツはイギリスにあることが関係しているようです。
マレーシア人は日本のカレーのことを「ジャパニーズカレー」と呼びますが、「ジャパニーズカレー」に関してローカルの意見を聞いたところ
「うん。僕は大好きだよ!自分でも作るよ」という人や「カレーと思わずに別の日本料理と思えばとっても美味しいよ」という意見がありました。
「自分たちのカレーとは異なるものだけど、それはそれで美味しい」という認識が多いようです。
そんな中で最近人気のショップがこちら!
■マレーシア・クアラルンプールの人気カレーうどん店 ・店名: Menya Ichiyutei (麺屋 一優亭) ・住所/Googleマップ: Unit P1-03, Level 4, Lot 10 Shopping Centre, 50250, 50250, Federal Territory of Kuala Lumpur ・関連ページ: Ichiyutei(トリップアドバイザー)
日本のカレーうどん店なんです!ローカルの評判も「値段がリーズナブルで美味しい!」「ランチによく行く」などとまずまずです。
出汁の味がしっかりと効いているので日本らしいカレーの味を楽しめます。マレーシアの旅行に少し疲れてきたなという時によってみるのもいいかもしれません。
カレーなしでマレーシアを語れない!
このようにマレーシアの食生活とカレーは密接に関係しています。ちょっと大袈裟ですが「カレーなしでマレーシアを語れない!」と言えるかもしれません。
元々のカレーを自分たちの文化に取り入れたり、他の文化と混ざり合って別のカレーを作ったりと、多民族国家ならではの純軟性をみることができます。
そんなカレーをぜひマレーシアで味わってみてください!