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【2025年ラマダン】2月28日からスタート!マレーシアで旅行客が気をつけることは?

マレーシアのブルーモスク マレーシアの旅行・観光

マレーシアの国教はイスラム教なので、ラマダンの時期はイスラム教徒でない市民でも何かと影響があります。
ラマダンの時期は、他の時期と街の雰囲気やオープンしているショップが異なる場合もあるので、旅行客も注意が必要です。
この記事は、ラマダンの時期に旅行客が気をつけると良いポイントや、いつもと異なる点などを解説します。
ラマダンの時期にマレーシアを旅行する予定のある方はぜひ、最後までお読みください。

そもそもラマダンとは?

ラマダンは、イスラム教徒が断食する時期のことです。ラマダンの時期は、信仰心を強める、神聖な時期だとされ、日の出から日没までの間、飲食や喫煙、欲望などを断ちます。また、辛い時期を家族や友達と共有することで、絆をより強める目的もあるようです。
ラマダンの時期は、太陽暦を参考に決められるため、毎年少しずつずれます。私が初めてマレーシアに来たときのラマダンは8月でしたが、2025年では2月となり、少しずつ早まっていることを実感します。

マレーシアでイスラム教徒以外の人に出る影響

ラマダンはイスラム教ではない人にとって、基本的に関係のない宗教行事です。と言っても、マレーシアの国教はイスラム教(そのうちのほとんどは、マレー人)。
ラマダンの時期は、イスラム教徒以外の人の日常生活にも必ず影響が出ます。例えば、下記の影響です。そのため、マレーシアで生活したり、旅行したりする際は、ラマダンの時期を把握しておくことが欠かせません。

ハリラヤ・プアサ前後は高速道路が渋滞する

ラマダンを開けると、ハリラヤ・プアサというイスラム教徒のお正月に突入します。このプアサの時期、マレー人たちは家族と一緒に時間を過ごすことが多く、プアサ前後は帰省ラッシュの大渋滞が起こります。
特にマレーシアの政府は大きなホリデーになると、高速道路を無料で提供することが多いのです。しかも、本来ならプアサとは全く関係ないはずのイスラム教徒以外の人々もビックホリデーに便乗して、旅行したり、帰省したりするため、結果的に高速道路は大渋滞に。

私も、たまたまホリデー前後の帰省ラッシュに引っかかったことがあるのですが、道が全く動かず、サービスエリアも車と人であふれていました。ちなみに、飛行機代も上がり、バスや電車のチケットもすぐに売り切れます。それで、この時期に旅行を計画中の方は、移動手段やタイミングを慎重に考え、早めにチケットを購入することをおすすめします。

マレー系のレストランが閉まる

ラマダン中の日中は、マレー系のレストランがとことん閉まっています。マレー人はイスラム教徒なので、日中にレストランが開いていても食事ができないからです。
この時期に旅行し、マレー料理を楽しむ予定だった場合、お店は夜しか開いていません。そのことを踏まえて食事の予定を立てましょう。

夕方になると至るところで屋台が開かれる

日中は、マレー系のレストランがしまっている反面、ラマダンの時期は夕方になるとあちこちでマレー系の屋台が開かれます。屋台で食事をテイクアウトして家に帰ったり、その場で食べたりできるため、お腹をすかせた人たちも効率的に食事ができるからです。
もちろん、イスラム教以外の方も屋台で買い物しても問題ありません。マレー系の屋台では、いわゆるB級グルメや、果物などいろいろな食べ物が売られているため、歩いているだけでも楽しめます。
マレー色豊かなグルメや独特の雰囲気を味わえるので、タイミングが合えば立ち寄ってみるのもおすすめです。

夕方のレストランはマレー人がテーブルを占領する

ラマダンの時期、夕方レストランに行くと、マレー人がテーブルを占領するという独特の光景を目にします。日没後食事ができるのですが、マレーシアの日没は大体7時〜7時半過ぎです。
しかし、7時前にはすでにマレー人たちが食事をオーダーし、テーブルの前に食事を並べて待機しているのです。その状態で何分も待ち続け、コーランが鳴ったら一斉に食事を開始します。美味しそうな食事を目の前にして、じっと耐え続ける様子はなかなか独特で、最初はびっくりしました。

イスラム教徒でない人は、普通にオーダーしてレストランで食事ができるのですが、ラマダンの食事前の時間帯は、イスラム教徒にテーブルを譲るのが暗黙のルールになっている地域も多いです。
彼らの食事が終わったタイミングを見計らって、レストランに入ったり、全く違う時間帯にレストランに入ったりと、上手に譲り合っている様子をよく目にします。

学校のシフトが変わる

地域にもよりますが、マレーシアの学校は午前中と午後からの二部制になっていることが多く、朝の部の生徒が帰宅した後で、昼の部の生徒が登校します。
ラマダンの時期は、学校のシフトが変わり、イスラム教徒の子ども達が朝の部になることが多いようです。学校でも飲食できないため、昼のシフトだと、お腹が空いて授業に集中できません。
また、家に帰ってしばらく休み、日没になるとすぐにご飯を食べられるように取り計らっているようです。イスラム教徒以外の子ども達も、文句を言うことなく普通に受け入れている様子です。

学校のシフトまで変わってしまうとは、マレーシアの中でのラマダンの影響力を感じました。

ラマダン中に気をつけると良い点

このようにイスラム教徒でも、そうでなくてもラマダン中は何かと自分たちの生活に影響が出るため、ある程度の時期を把握しておくことが大切です。ラマダンの時期に、みんなが尊重し、譲り合って生活するために、マレーシア人達が気をつけていることがいくつかあります。

私自身が、マレーシアで生活する上で、地元の人たちに教えてもらったり自分で気がついたりしたことについて、下記に紹介します。

マレー人の前の飲食は控える

ラマダン中は、マレー人の前での飲食は控えるほうがよいでしょう。もちろん、イスラム教徒でない場合、どこで食事をしようが水を飲もうが構いません。しかし、お腹をすかせ、喉が渇いている人たちの前であえて、飲食しないことで、配慮を示せます。
特に、バスや飛行機の中など、公共機関で移動しているときに、どのタイミングで飲食するか考えると良いようです(例えば目立たないようにこっそりと飲むなど)。

以前私は、何も気づかずに普通に飲食していましたが、イスラム教徒ではないマレーシア人の子どもから「マレー人たちの前で飲んだらかわいそうだよ。もっと配慮しなきゃダメだよ」と、注意されたことがありました。
子どもたちも、周囲の状況を考慮して、周りに配慮できることに感銘を受けたと同時に、もっと周りのことに敏感でありたいと反省した出来事でした。

レストランに行く時間帯を考える

レストランで食事をする場合、行くタイミングや料理の種類を考えることをおすすめします。
先ほど紹介したように、ラマダンの時期、日中はマレー料理店が閉まっていますし、日没直前のレストランは、人であふれています。また、州によっては、マクドナルドなどのファーストフード店が昼の3時以降でなければ開かないことも。

普段とは異なるタイムテーブルで動いているため、旅行中の場合、食べたかったグルメを食べられないことにもなりかねません。それで、どの食事をどのタイミングで食べるのか、ある程度計画を立てておくと、食事も楽しめます。

できれば道を譲る

クアラルンプールの街の晴れた日の様子
クアラルンプールの街の車の交通

ラマダン中にマレーシアで運転する場合「できれば道を譲りなさい」と、地元の人に教えてもらいました。その人曰く特に、「夕方の帰宅ラッシュの時間帯は、多くの人たちが早く帰ってご飯を食べたいと思っているから」だそうです。

いつもはゆっくりと運転する人たちも、お腹が空いて運転が荒くなることも少なくありません。ちょっとした譲り合いで事故を防げます。とはいえ、譲るタイミングは、時と場合によります。状況によっては譲ったほうが危険な場合もありますので、その場で判断することが大切です。

旅行先のラマダンの状況を確認する

マレーシアに旅行する予定のある方は、旅行先のラマダンの状況を確認することも大切です。マレーシアは州によって、法律やルールが少しずつ異なるからです。
例えば、トレンガヌ州では、マクドナルドなどのファーストフード店は、午後にならなければ開きません。また人口のほとんどがイスラム教徒なので、レストランはほぼ閉まっています。

食事ができる場所は一部のチャイニーズタウンです。このように、州の情報をできるだけ入手しておくなら、旅行先で食事ができないトラブルを避けられます。

また、ハリラヤ・プアサ前後の飛行機、バス、電車のチケットはことごとく完売するか、通常の何倍もの値段へと高騰しています。現地でチケットを購入して移動しようと考えている場合、計画通りにいかない可能性が出てきますので、先にチケットを購入するなどの対策をしましょう。

まとめ

今回は、マレーシアでラマダンの時期に起こる影響について紹介しました。イスラム教徒でない人には関係がなさそうに見えて、いつもとは違う生活のリズムが流れています。
当然、マレーシアで生活する人たちや旅行客にも少しずつ影響が出ます。そのことを意識して行動すると、お互いに尊重しあったり、旅行の計画がスムーズにいったりしやすいです。

ラマダンの時期は、いつもとは違う屋台が出たりと、マレーシアらしさを味わうこともできます。しっかりと計画&準備するなら、ラマダン中でも旅行を十分に楽しめます。

この記事のライター

こんにちはマレーシア 在住のyazuです。
趣味はコーヒーと旅行です。
マレーシアでは夫と共にハプニング満載の生活を送っています。

マレーシアのことを知れば知るほど、文化や考え方の違いを学ぶことができ
良い意味で私自身の考え方も少しずつ変わってきました。

東南アジアを中心に旅行に行くのも好きで、
旅行では街歩きを中心にいろいろな場所を発見するのを楽しんでいます。
また大好きなコーヒーを現地で飲むことも楽しみにしています。

マレーシアの生活や、旅行を通して、外国の魅力を少しでもお伝えできれば嬉しいです。

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