マレーシアで生活することをお考えの方も、旅行を計画中の方も、下記のように考えるのではないでしょうか?
「マレーシアの物価は安い?」
「マレーシアで買うと安いもの&高いものは何?」
マレーシアは、リンギット(RM)というお金を使っています。日本に比べると、物価は安く3分の1です。今回はマレーシアの物価事情や各種物価の紹介、生活費や旅行費に必要な旅費について解説します。マレーシアで生活や旅行を考えていらっしゃる方はもちろん、物価に興味のある方はぜひ最後までお読みください。
マレーシアの物価事情・日本との比較
マレーシアの貨幣は、リンギット(RM)で、1RM🟰31.4円(2023年8月現在)です。単純計算すると10RMは約300円、100RMは約3,000円と考えて計算するとイメージしやすいです。もちろん誤差はありますし、為替の変動があるので、絶対ではありませんが、筆者は、上記の方法で単純計算しています。
また、マレーシアの物価は、大きく見積もって日本の3分の1です。発展途上国なので、日本に比べると物価は安い傾向にあります。しかし、マレーシアでも生活費や物価が上昇しつつあるため、近い将来変わる可能性も否定できません。
マレーシアで生活する場合の物価・生活費
日本も同様ですが、マレーシアで生活する場合の物価は、住む都市によって異なります。
(20代女性の会社員が、一人暮らしをする場合の一例です。)
生活費の内訳 | 費用 |
---|---|
住居費 | 1500〜1800RM |
光熱費 | 100〜150RM |
通信費 | 85RM |
交通費 | 300RM |
日用品&娯楽 | 200RM |
食費 | 500RM |
合計 | 2,685〜3,035RM (約8~9.5万円) |
(夫婦で生活する場合の一例です。)
生活費の内訳 | 費用 |
---|---|
住居費 | 1500〜1800RM |
光熱費 | 150〜250RM |
通信費 | 200〜350RM |
交通費 | 300〜RM |
日用品&娯楽 | 1500RM |
食費 | 1000RM |
合計 | 4,650〜5,200RM (約14〜16万円) |
一人暮らしだと9万円前後、夫婦だと15万円前後の出費があるようです。もちろん、住むエリア・住居環境など、生活スタイルによって少しずつ異なります。例えば、人気のエリアや家賃の高いエリアは、住居費が1800RM以上することも珍しくありません。
首都クアラルンプールや大都市ジョホールバル・ペナン島などはマレーシアの中でも物価が高い地域なので外食が多い場合は必然的に生活費が上がります。
一方で地方は、生活費が安い傾向にあります。
マレーシアに旅行する場合に必要な旅費・予算
マレーシアに住むつもりはなくても「旅行に行きたい」という場合もあるでしょう。マレーシアに旅行する場合に必要な旅費の目安は下記のとおりです。
(航空券や海外保険は日本円で手続きすることを前提に、日本円で表示しています。)
旅行予算の内訳 | 費用 |
---|---|
航空券 | 往復で8〜10万円ほど |
ホテル代 | 150〜400RM(一泊) |
食費 | 100RM〜(1日) |
交通費 | 60RM〜(1日) |
お土産 | 300RM〜 |
通信費 | 15RM〜(1日) |
アクティビティ | 30RM〜(1日) |
海外保険 | 1000円〜(1日) |
合計 | ・約1,925RM (約6万円) ・航空券 8.5万円 + 海外保険 4,000円 |
どのホテルに泊まるか、何を食べるか、お土産をどれだけ買うか、どこに観光に行くかなど、旅行内容によって、費用は異なります。
しかし、4泊5日の旅行で大体15万円くらい必要だと思っておくと計算しやすいです。
マレーシアの各種物価(物やサービスの値段)
マレーシアに住む場合や、旅行中にちょっとした買い物をしたい場合などに、各種物価を知っておくと便利ですよね。この項目では、マレーシアの生活や旅行中に、購入しそうなものやサービスの物価・値段を、いくつかご紹介します。
家賃(マンション・戸建てなど各種タイプ)
上記でも紹介したとおり、マレーシアの家賃は、住むエリア、建物のタイプ、家具付きのものかなど、いろいろな要素によって値段が異なります。
- コンドミニアム(タワーマンション): 1500RM〜3000RM
- 一戸建て: 800RM〜
一般的に外国人は、コンドミ二アムという、高層マンション(タワーマンション)に住むことが多いようです。セキュリティもしっかりしており、プールやジムもついています。
コンドミニアムの値段は、部屋のタイプや家具の有無によって値段が異なりますが、1500〜3000RMです(最近は1500RM代の値段のコンドミニアムを見つけるのが難しくなってきたと言われています)。
少々高いように感じるかもしれませんが「6万〜8万円代で、大都市のタワーマンションに住めると思ったら格安」とも言えます。アパートメントタイプの建物の場合、家賃は少し下がります。
田舎になると、一戸建ての家に住む人も増えてきます。「家具付きか?」「セキリティガードはいるのか?」などによって値段が異なります。家具なしだと800RM代でも借りられることも少なくありません。しかし、家具を全て購入するのはお金がかかりすぎるので、家具付きを探す方が向いています。
お土産品(人気のお土産と値段)
マレーシアで人気のお土産の値段の目安は次の通りです。
お土産の内訳 | 値段 |
---|---|
Beryl’s(ベリーズ)のチョコレート | 4〜20RM |
BOH TEA(ボーティー) | 9.9RM |
なまこ石鹸 | 10RM |
Vincciの商品(おしゃれでリーズナブルなサンダル・バッグなどが人気) | 40RM〜70RM |
Fipperのビーチサンダル | 18RM〜 |
上記のお土産は、本当に代表的なものばかりです。多くのものは、スーパーやショッピングモールでも簡単に購入できます。なまこ石鹸は、セントラルマーケットなどの観光スポットで購入できます。
水(ペットボトル)
マレーシアでは、白いキャップと、カラフルなキャップのボトルが売られています。地元の人によると、白いキャップのものは水道水を濾過したフィルターウォーターで、カラフルなものはミネラルウォーターなのだそうです。ミネラルウォーターの方が少し高めです。
ペットボトルの水の内訳 | 値段 |
---|---|
フィルターウォーター500ml | 70sen〜1.5RM |
ミネラルウォーター500ml | 1.2RM〜2RM |
マレーシアは暑いので、熱中症にならないために頻繁に水分補給をすることを心がけてください。ペットボトルに入ったお水を、スーパーや雑貨店などで購入できます。ちなみに、ホテルでも、水道水は飲めません。
タクシーの乗車料金
マレーシアでの移動は、タクシーがおすすめです。日本と比べてかなり安い値段で移動ができます。最近ローカルの間でも外国人の間でも、Grabタクシーが人気です。Grabタクシーの詳しい料金表などはありませんが、現在地と目的地を入力すると、料金が表示されるシステムです。
1時間以上かかる道のりでも、70〜80RMで済むことも少なくありません。ちなみに筆者自身、119kmの距離をGrabタクシーで移動した際、170RMでした(都心ではありませんが)。
スーパーの食料品の値段
スーパーの食料品の値段の目安は、下記のとおりです。
食料品の内訳 | 値段 |
---|---|
お米(5kg) | 30RM〜 |
パン | 2.5~3RM |
卵 | 8〜10RM |
牛乳(1ℓ) | 8〜10RM |
トイレットペーパー | 12RM〜 |
ちなみに、マレーシアでは「SUMO」「KIMONO」「新米」という名前がついたカルローズ米が売られています。日本米に近いため、重宝します。
ホテルの宿泊料金
マレーシアでホテルに泊まるなら、150RM以上の値段の部屋を選ぶことをおすすめします。ある程度、設備が整っているからです。
あまり安いランクのホテルに泊まると、虫が発生したり、水漏れが発生したり、衛生的でなかったりといろいろなトラブルに巻き込まれるリスクも高くなります。
300RM以上のホテルを探すなら、かなりハイレベルな部屋を予約できます。マレーシアは、日本とは違い、1部屋に対する値段設定です。2人で宿泊する際、300RMのホテルを1人150RMと、かなり安い値段で良いホテルに宿泊できます。
飲食店(レストラン・屋台など)
マレーシアでの食事を屋台やフードコートで済ます場合、一食の値段は10RM前後です。もっと安い値段で食事ができることも、少なくありません。
エアコン付きのレストランで食事を取る場合は、値段が高くなります。1人30RM以上の値段だと思っておいた方が良いでしょう。マレーシアでも、最近おしゃれなカフェやレストランが多くなってきています。1回に1人50RM以上することもありますが、たまにおしゃれな時間を楽しみたい時にはおすすめです。
マレーシアのカフェ店やコーヒー豆の物価やおすすめ店舗は下記ページをご確認ください。
マレーシアで買い物をする時に知っておくと良いポイント
マレーシアで買うと、大体のものは日本で買うより安く購入できます。特に、マンゴー・パインアップル・パパイヤなどのトロピカルフルーツは格安です。とても甘くて濃厚な味わいのフルーツを、思いっきり堪能できます。
反対に次のものは、マレーシアで買うと高いです。
- アルコール類
- 乳製品
乳製品は、物価の安いマレーシアにしては高いというくらいの位置付けなので、日本人から見ると、高すぎるイメージはないかもしれません。しかしアルコール類は本当に高いのです。
(ビールの場合、種類や場所にもよりますが、1缶6〜9RM、約200〜300円です。)
アルコール類が高い理由は、マレーシアがイスラム教の国だからです。お酒を飲めるレストランも限られますし、値段も高くなります。ウイスキーや、ジンなどのスピリッツにも高い関税がかかり高額です。
マレーシアで簡単に買えないものは、豚肉です。
同じくイスラム教徒からすると、豚は「汚れたもの」なので、限られた場所やスペースでしか豚肉を購入できません。また購入する場合は、専用のレジで購入します。一般のレジで購入する場合は、豚肉をレジ台の上に置かないようにしましょう。商品を自分で持って、バーコードを出し、お店の人がスキャンできるようにすると親切です。
マレーシアの地域による物価の違い
クアラルンプール、ペナン島、コタキナバルなどの人気観光地は、一般的に物価が高くなりがちですが、その中でも高いのはクアラルンプールだとされています。しかし、クアラルンプールは住居、ホテルや食事、移動手段の選択肢も多いので、上手にアレンジしたら、安くなる方法もあるでしょう。生活する場合、コタキナバルの住居は選択肢が限られるので、比較的高いと言われています。
ペナン島は、セカンドビザを取得した多くの外国人が好む場所です。旅行するにも生活するにも、物価のバランスが比較的取れていて、住みやすいようです。
シンガポールとの物価比較
シンガポールとマレーシアは隣国ですが、物価が全く違います。マレーシアの物価はシンガポールの物価の3分の1です。日本とほとんど同じ感覚ですが「シンガポールは、日本の物価よりも高い」と、言われることもあります。シンガポール人から見ると、マレーシアの物価はとても安いのです。
多くのシンガポール人は、マレーシアに旅行に訪れるのを好みます。高級ホテルに滞在したり、美味しいものを食べたり、エステを楽しんだりとゆったりとした時間を過ごせるからです。
反対にシンガポールで働くマレーシア人は大勢います。特に、ジョホールバルという都市では、シンガポールとマレーシアを日帰りで移動できるので、マレーシアに住みつつ、シンガポールで働いているマレーシア人も少なくありません。
まとめ
マレーシアは、日本の物価に比べると安く、3分の1です。比較的安い値段で、タワーマンションに住んだり、ホテルに泊まったりできます。外食費も安く、屋台だと1回300〜400円でローカルフードを堪能できます。
一方で、おしゃれなカフェやレストランでは、1人50RM以上することも多く、お酒を注文した場合もっと高くなることも少なくありません。
とはいえ、マレーシアでは比較的リーズナブルな値段で、エステに行ったり、ホテルのプールを満喫したり、ショッピングを楽しんだりと、優雅な一時を満喫できます。最近は、きれいな建物や、大きなショッピングモール、レストランも増えてきていますし、Grabタクシーのおかげで移動も簡単になってきました。ちょっとした贅沢を楽しみたいという目的の旅行に、おすすめの国です。
■マレーシアと日本の物価比較
マレーシアで買うと日本と比べて安いもの/高いもの、それぞれの物価比較について下記ページでクアラルンプール在住筆者が解説しています。あわせてご確認ください。
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