会津若松市は福島県西部に位置する市で、名峰会津磐梯山や日本で4番目に大きな湖である猪苗代湖など豊かな自然と素晴らしい景観が特徴です。また、会津若松市は戊辰戦争の会津戦争の舞台となった場所であるため、鶴ヶ城や飯盛山、会津武家屋敷など歴史を感じる観光スポットも数多く存在しています。
今回はそんな会津若松市を観光する際にぜひ購入してみたいおすすめのお土産をご紹介します。わかりやすくお菓子やスイーツのお土産とそれ以外の食べ物のお土産、民芸品や伝統工芸品のお土産という3つのカテゴリーに分けて解説しますのでどうぞご覧ください。
お菓子・スイーツのお土産
あいづじょっこ(白虎堂)
かわいいこけしのパッケージが特徴の洋菓子です。クッキー生地とたっぷりのスライスアーモンドが合わさっているため、ザクザクとしたクッキーの食感とスライスアーモンドのカリカリとした食感両方がいっぺんに楽しめる大変美味しいお菓子に仕上がっています。プレーン風味とココア風味の2種類があり、10枚で税込1,080円と購入しやすい価格設定が魅力です。
このクッキーは明治41年創業の老舗菓子補「白虎堂」で購入できます。観光名所の鶴ヶ城から歩いて15分ほどでアクセスできるので便利です。白虎堂といえば白虎飴というお菓子が有名ですが、日持ちして緑茶にもコーヒーにもよくマッチするクッキーは手土産にも最適でしょう。
くるみゆべし花雪(会津長門屋本店)
胡桃の香ばしさが際立つ美味しい和菓子です。餅菓子であるゆべしは手の指で押して成形することからその名が付けられたとされています。ゆべしは柚子を入れて作るのが一般的ですが、東北地方では柚子ではなく胡桃や胡麻を入れるのが特徴となっています。
花雪は手割りする贅沢な国産鬼胡桃が入ったゆべしで、餅生地には寒さの厳しい信州で手作りされる氷餅と呼ばれる保存食が使われています。うっすらと白い砂糖がまぶされたゆべしは会津の冬の風景を想像させるものです。
この美味しい和菓子は嘉永元年創業という老舗「会津長門屋本店」が製造販売しています。現在は6代目店主が店を受け継いでいて、本店ほかレトロかわいい人気の観光名所である七日町通りの店舗でも購入が可能です。
まんじゅうの天ぷら(元祖清水屋)
1個税込110円というお手軽価格で味わえるめずらしいお菓子です。餡子入りの饅頭を何と油で揚げて天ぷらとして提供しています。饅頭を仏壇にお供えすると固くなってしまうため、それを美味しく食べる方法はないものかと考え出したのが油で揚げるという調理方法でした。生地に油がほどよく染み込んだ饅頭は食感と味わいが独特です。お土産にする場合には自宅でもう一度油で軽く揚げ直しするのがいいでしょう。
この天ぷら饅頭を購入するなら「元祖清水屋」がおすすめです。清水屋はそばの有名店ですが、天ぷら饅頭目当てに訪れる人も大勢います。饅頭は自家製というこだわりで、醤油をつけていただくのが定番の食べ方です。
会津山塩幸泉大福(幸泉小法師)
裏磐梯(うらばんだい)の名前で知られる北塩原村の特産品の一つである山塩を使った和菓子です。村内には塩分を豊富に含んだ温泉が湧き出していて、地元ではそれを煮詰めて塩をこしらえています。幸泉大福はその山塩を餡子に練り込んでいるのが特徴で、ほどよい塩味が甘い餡子の味と合わさって絶品です。餡子もたっぷりと入っていてなかなか食べごたえのある大福に仕上がっています。
このお土産を購入できるのは観光名所の飯盛山のすぐ近くに店舗を構える「幸泉小法師」です。修学旅行の学生たちも多く訪れるお店で、店内には学生たちの目を引くおしゃれでかわいい会津土産が所狭しと並んでいます。希少な会津山塩を使った大福は幸泉小法師でしか買えない一品です。
柏屋薄皮饅頭(會津柏屋)
定番の福島土産として外せない有名な和菓子です。「日本三大まんじゅう」の一つとして広く知られているため、会津若松のみならず福島県を訪れたなら一度は購入したいお土産でしょう。選りすぐりの材料でこしらえた甘さ控えめの餡子がソフトな食感の生地で包み込まれた饅頭で、生地が薄く仕上げてあるため餡子だけを丸ごと食べているような感じがします。1個税込140円からとお手軽なプライスも魅力的です。
このお菓子を製造販売するのは柏屋で、会津若松市内には「會津柏屋」という店舗があります。ガラス張りの広々した建物で店舗前には広い駐車場も完備されています。お土産の購入のほか店内では薄皮饅頭を手作りする体験ができて観光客に人気です。
会津の天神さま(太郎庵会津総本店)
こちらも福島土産の定番といえる有名な洋風菓子です。塩味のある北海道バターとプロセスチーズを使って作る香り高いクリームを、甘みのあるふんわりとしたブッセ生地で挟み込んでいます。福島県内のテレビやラジオの放送では「天神さまくいっち〜」という独特のフレーズでCMが流れているため、福島県民で知らない人はきっといないに違いありません。クリームはしつこさを感じないタイプで、いつの間にか何個でも食べ進めてしまいます。
このスイーツを手がけているのは太郎庵で、会津若松市内には5つの店舗を展開しています。おすすめする「会津総本店」は太郎庵の旗艦店となっていて、太郎庵で製造販売するすべての商品をお土産にすることが可能です。
あいづばぁうむくぅへん(鶴ヶ城会館)
鶴ヶ城観光のお土産におすすめの洋風スイーツです。このバームクーヘンの1番の特徴は会津地鶏の卵を使用していることです。会津地鶏は一般的な鶏と比較して産む卵の数が少ないため、その分卵本来のコクやうまみが1個の卵に凝縮されているとされています。その希少な卵を使ったバームクーヘンの味は絶品で、手土産にしても十分に満足していただける商品です。大・小・ミニの3つのサイズがラインアップされていて、1個税込378円から購入できます。
このスイーツを購入したいなら「鶴ヶ城会館」に立ち寄りましょう。鶴ヶ城のすぐ近くにある土産店で、バームクーヘンは建物内にある工房で製造されています。他の会津土産も豊富に取り揃えているのでお土産探しにはもってこいでしょう。
その他の食品・食べ物のお土産
馬刺し(肉の庄治郎)
お酒のおつまみに最高の馬肉のお刺身です。馬肉は福島県の郷土食のひとつでその始まりは戊辰戦争の頃といわれています。馬肉は本来刺身ではなく火を通してから食されてきましたが、会津若松を訪れた人気プロレスラーの力道山が馬肉を生で食したことから馬刺しという食べ物が広がったとされています。醤油と辛子味噌をつけて食べるのが馬刺しの定番の食べ方。高級おつまみですがぜひクーラーボックスなどを持参して購入してみてはいかがでしょうか。
馬刺しをお土産にするなら「肉の庄治郎」がおすすめです。大正6年創業という老舗の精肉店で、プロレス興行で力道山がやってきたのがこのお店でした。馬肉のいろいろな部位を生で購入できるのが肉の庄治郎の大きな魅力です。
こづゆ(會津一國庵)
会津地方の郷土料理のひとつです。帆立の貝柱でだしをとった薄味に仕上げた汁物で、中には豆麩や人参、椎茸や里芋などたくさんの具材が入っています。この汁物を伝統工芸品である会津塗りのお椀に盛り付けていただくのが定番の食べ方です。会津藩のご馳走料理として食されたのが始まりとされていて、現在でも冠婚葬祭や正月など特別な日に食されています。お土産用はレトルトタイプになっているため、日持ちもして買い置きできるのが魅力です。
レトルトタイプのこづゆは、この商品を製造しているオノギ食品の工場に隣接した直営店舗「會津一國庵」で購入できます。オノギ食品は珍味やおつまみなどを中心に製造販売している会社で、こづゆもその中の人気商品のひとつになっています。
会津製麺のそば(会津製麺工場内直売所)
日持ちする乾麺の美味しいそばです。福島県は県土が広大で変化に富んだ気候や地形が個性豊かなそば文化を育くんできました。8月下旬から9月上旬に会津地方を観光すると、そばの花が咲き乱れる美しい風景を写真に収めることができます。会津製麺のそばは、厳選した玄そばを仕入れて自社で製粉しているため、そばの香りと味わいが乾麺であってもしっかりと感じられるのが特徴です。
このそばは「会津製麺工場内直売所」で購入できます。会津若松市内のスーパーや土産店などにも置いてありますが、工場を訪れれば無料の工場見学と買い物を一緒に楽しめるのでおすすめです。直売所でしか購入できない限定品もあるのでぜひお見逃しなく。
限定蔵出し味噌(満田屋)
日持ちして手土産としても喜ばれる人気の味噌です。味噌は全国各地で作られていますが、こちらの限定品の味噌は地元会津産米のひとめぼれと福島県産大豆のタチナガハが材料としてセレクトされています。年に一度の数量限定の仕込みとなっている商品のため、在庫があって購入できればラッキーでしょう。500gで税込750円と味噌としては少々高級ですが、一度味噌汁にしていただけばそのプライスに納得です。
この限定品の味噌は江戸末期創業という老舗「満田屋」の店舗で購入できます。観光名所の七日町通りにあるので場所はすぐにわかるでしょう。併設の食事処では自慢の味噌を使った田楽などの美味しいグルメも堪能できます。味噌そのものもおすすめですが、味噌を使った漬物もお土産に最適です。
鰊山椒漬(二丸屋武蔵亭)
ご飯のおかずにもおつまみにもぴったりな会津地方の郷土食です。下処理した魚のニシンを会津産の山椒の若葉を使って漬け込んでいます。福島県は冬の時期が長く農作業ができる期間が短いため、昔から日持ちする保存食が欠かせない食べ物でした。特に海から遠い会津地方では、たんぱく質が摂取できる魚の保存食はとりわけ重宝されました。山椒の香りがニシンの身にしっかりと染み込んでいて食欲をそそります。
この郷土食をお土産にできるのが50年という長きにわたってニシンの山椒漬けを作り続けている「二丸屋武蔵亭」です。食事処として人気のお店ですが、店舗併設の直売店では二丸屋武蔵亭の製造する商品を購入することができます。自宅で鰊山椒漬をおつまみに会津の地酒をいただくというのはいかがでしょうか。
喜多方ラーメンのセット(鶴ヶ城会館)
観光客に非常に人気のあるラーメンのお土産です。喜多方といえば何といってもラーメンでしょう。ラーメン好きなら一度は食べ歩きで訪れてみたい場所ですが、自宅で本場の味を再現できるのが喜多方ラーメンのセットです。税込1,000円前後で購入でき、しかも家族みんなで味わえるとなれば人気がないはずがありません。喜多方ラーメンの特徴は水分を多く含ませた平打ちの多加水麺で、あっさりとした醤油味のスープでいただくのが定番です。
喜多方ラーメンのセットをお土産にするなら「鶴ヶ城会館」がいいでしょう。前述のばぁうむくぅへんのご紹介の中でも取り上げたお店ですが、こちらのお店には製造工場から直送されるいろいろな喜多方ラーメンのセットが置かれた専用のコーナーが設けられています。
民芸品・伝統工芸品のお土産
会津漆器(ぬりー七日町店)
会津地方に昔から伝わる漆塗りの器です。室町時代に会津の領主であった芦名盛信が、産業振興を目的に漆樹の栽培を促進したことが会津漆器の始まりとされています。木地、塗り、加飾という3つの工程を、工程ごとに異なる専門の職人たちがそれぞれに作業を行なってひとつの作品を仕上げていきます。丈夫で長持ちする会津漆器をお土産にすれば、使うたびに会津観光の思い出が蘇ってくるに違いありません。
会津漆器をお土産にするならぜひ「ぬりー七日町店」をチョイスしましょう。このお店は創業100年という老舗の漆器店の直営店舗となっていて、現代風にアレンジした若者ウケする商品も多数販売されています。特におしゃれでかわいいピアスなどは女子に大人気です。
会津絵ろうそく(ほしばん絵ろうそく店)
菊や牡丹、藤などの花の絵が描かれたおしゃれでかわいいろうそくです。芦名盛信が漆塗りのための漆樹の栽培を促進した際に、その木の実から採取できる蝋を使ってろうそくを作らせたのが会津絵ろうそくの始まりとされています。遠方から職人が呼び寄せられ、やがて絵が描かれたろうそくが作られるようになりました。江戸時代には最高級のろうそくとして扱われ、時の将軍徳川綱吉にも献上され大いに喜ばれたといわれています。
この伝統工芸品を購入するなら「ほしばん絵そうそく店」に行ってみましょう。安永元年創業という老舗で、専門店だけに絵ろうそくのラインアップは非常に豊富です。店内の工房ではろうそくに絵を描く体験も楽しめるのでぜひ予約してみてはいかがでしょうか。
張り子の赤べこ(笑美)
福島生まれの牛の形をした郷土玩具です。真っ赤に塗られた牛の型に黒色の斑点模様と白色の縁取りが施されています。ゆらゆらと首が揺れるのが特徴で、かわいいので見ると必ず欲しくなるに違いありません。張り子の人形は木型に何枚もの紙を貼り重ね、ノリが乾いたら型を抜いて作ります。出来上がるまでに手間のかかる人形ですが、温かみを感じる懐かしい味わいは赤べこの大きな魅力です。
張り子の赤べこはぜひ七日町通りにある「笑美」で購入してみましょう。このお店は50年以上にわたって張り子の人形を作り続けている荒井工芸所の直売店舗となっています。張り子の赤べこはサイズによって値段が異なり、小さめのものは2,000円前後から、最大のものは10,000円以上と高価です。
新撰組グッズ(七日町観光案内所)
幕末の歴史を語る上で欠かすことのできない軍団にちなんだ土産品です。会津若松市は戊辰戦争における会津戦争の激戦地となった場所として知られていますが、その会津戦争の際に旧幕府軍側で戦ったとされているのが有名な新撰組です。会津若松市周辺には現在でも新撰組ゆかりの観光スポットがたくさんあり、多くの観光客がそうしたスポットを巡って歴史に思いを馳せています。新撰組関連のグッズもたくさん作られていて会津土産として大人気です。
JR只見線の七日町駅近くにある「七日町観光案内所」ではその新撰組グッズを購入することができます。キーホルダーや爪切り、箸や帽子、不織布マスクやろうそくなどとにかく品揃えが豊富です。
白虎刀(飯盛分店)
修学旅行で訪れる学生に大人気の木刀です。白虎隊は会津戦争の際に少年正規軍として結成されました。理由は諸説ありますが、悲惨なことに白虎隊は城下町を望む小高い山であった飯盛山で若くして自刃して果てました。その白虎隊にちなんだ木刀が白虎刀という名前で販売されています。塗りが施されていない白虎刀とサイズを選べる黒塗りの白虎刀の2種類があり、価格も税込1,250円からと比較的お手頃です。
このお土産を購入するなら飯盛山のすぐ近くにある「飯盛分店」がいいでしょう。店舗は土産店と食事処が一緒になっていて、会津戦争にまつわる資料が展示されている無料の資料館も併設されています。高台にある白虎隊の墳墓のすぐ下にあるので眺める景色も抜群です。
会津若松で思い出に残るお土産を見つけよう!
ここまで会津若松でおすすめのお土産をカテゴリー別に分けてご紹介してきましたがいかがでしたか。観光にお土産は欠かせません。会津若松市を訪れるならぜひ本記事を参考にして、思い出に残るお気に入りの素敵なお土産を見つけてみてください。
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