シンガポール在住歴12年の筆者がおすすめするシンガポール情報です!
シンガポールの街を歩いていると、「禁止マーク」をいくつもみかけます。
「たばこ喫煙禁止」「道路横切り禁止」「飲食禁止」に「ドリアン持ち込み禁止」まで!
「ガーデンシティ」と呼ばれるほど、街のそこかしこに緑(大木も!)が生い茂っていて、美しく整備された都市国家シンガポールの街角には、ゴミもほとんど落ちていることはありません。
これは、シンガポールは非常にルールが厳しくて、しかも細かいところまで規制があり、国民生活を上手く管理しているからです。
これらのルールを破ったときの罰金や刑罰も、皆さんが思われている以上に厳しいのです。
今回は、シンガポールの厳しい法律やルール、現地の「してはいけないこと」、そして罰金について紹介します。
つい、忘れがちになってしまうけど、違反をすると罰則が厳しいルールばかりなので、シンガポール訪問を予定している方は、ぜひご覧ください!
シンガポールの面白い法律と罰金一覧
ガムの製造・販売・持ち込み禁止
#Singapore = order-loving SE Asian city-state.
— Science History Institute (@SciHistoryOrg) October 7, 2016
It banned chewing gum in 1992 – but reinstated "therapeutic gum" (?) in 2004 #BehindTheScenes pic.twitter.com/TDxDRc80ZD
おそらく、シンガポールで最も有名なユニークなルールの1つで、1992年から施行されています。
製造・販売ばかりではなく、持ち込みも禁止されているので、日本のコンビニなどで購入したチューイングガムを持ち込むことはできません。
この法律ができた背景には、かつては、歩道や階段、床、それにバスの座席や電車のドアにまで、ガムをポイ捨てすることで、汚れていたという状況があります。
その清掃費用だけで、実に125,000米ドル(!)もかかっていたそうです。
この法律を破って、販売で有罪判決を受けた場合には、最高で2,000シンガポールドル(約21.5万円)の罰金、輸入の場合には最高で1万Sドルの罰金が科せられ、初犯の場合には最高1年の懲役が科せられることもあります。
世界でもユニークなこの法律により、シンガポールの街は、衛生管理がすみずみまで行き届き、他のアジア諸国との決定的な差別化になっていて、観光客を呼び込むことに成功しています。
驚くのは、その徹底ぶりで、海外のドラマや映画にガムをかむシーンがあった場合、完全に消されていることです!
でも、安心してください!フリスクのようなタブレットや、シンガポール国内で購入した医療用ガムは、かんでも良いことになっています。
ただ、あまり街中でガムをかむしぐさはしない方がいいでしょう。
公共交通機関で飲食してはいけない
最後にシンガポールの地下鉄駅の表示。
— ブレザー (@Admire_Suit) November 6, 2018
タバコや飲食は罰金付きで禁止されています。
と同時にドリアンの持ち込みも禁止です! pic.twitter.com/UJnNY4ClZx
シンガポールでは、MRTやバスなどの公共交通機関内での飲食は厳しく禁止されています。
飲食には、水を飲むことも含まれますので、暑い外から、涼しい車内に入って、のどが渇いたからと言って、ペットボトルから水を飲むこともできません。
シンガポールを旅行される方は、この点には注意が必要です。車内で飲食をした場合には、500Sドル(約54,000円!)の罰金が科せられます。
日本では、禁止事項ではありませんが、マナーを守って水を飲んだりはするので、習慣的にペットボトルを取り出してしまいそうですが、MRTやバスに乗ると、目につくところに、飲食禁止と罰金500ドルのステッカーが貼られていますので、うっかり忘れていても大丈夫?ですよ。
バスや電車へドリアンを持ち込み禁止
ドリアンは、栄養豊富で滋養強壮に良いため「果物の王様」と呼ばれており、シンガポールを代表するフルーツ(シンガポールでは採れませんが…)です。
その強烈な臭いは、私のように、ドリアン好きにとっては、唾を飲み込むほど食欲をそそられますが、ダメな人は、徹底して食べられないと、好き嫌いが極端に分かれる、唯一無二のフルーツです。
そのドリアンですが、シンガポールでは、公共交通機関や、タクシーやGrabなどの配車アプリの車にも持ち込むことは禁止されています。
多くのホテルでも、持ち込みは禁じられていて、赤々とステッカーが貼られています。
ホーカーセンターなどで試してみて、その虜になり、パックに入っているのをホテルで食べようと持ち帰ろうとしても、ダメな場合がほとんどです。
ただ、持ち込み違反をしても、罰則や罰金はありません。
ゴミやタバコをポイ捨てしてはいけない
シンガポールでは、ゴミやたばこ、ティッシュなどをポイ捨てした場合には、最大で2,000Sドル(約21.5万円)という非常に高額な罰金が科されます。
2回目の場合は4,000Sドル、3回目以降は、なんと10,000Sドル(約108万円!)という高額な罰金となります。
また、罰金だけにとどまらず、CWOと呼ばれる「是正作業命令」が下され、公共の場で、黄色いベストを着させられ、ゴミ拾いをさせられます!さらに、厳しくカウンセリングでお説教をされます。
世界のほかの都市でも、ごみのポイ捨てを禁じている都市は多くありますが、ここまで強烈な罰則と罰金を科している国は、他にはありません。
世界的にも非常に珍しい、ユニークなルールと言えます。
ただ、世界の都市で、ポイ捨てや違法投棄がなくならず、それに対する決定的な解決策が見いだせずに苦労を重ねている今、シンガポールのこの厳格さは、見習うべきではないかと痛感します。
唾や痰を吐いてはいけない
道路や道端などの公共の場で、唾や痰を吐くことは日本でも禁じられていますが、シンガポールでは非常に高額の1,000Sドル(約10.8万円)の罰金が科せられます。
たばこのポイ捨てと同じように、2回目、3回目と罰金は増えていきます。
公衆衛生と衛生的な環境を維持するために、非常に厳しい罰則を設けていますが、これは、建国の父であるリー・クアン・ユー氏の、「国家が発展するには民主主義より規律が必要」「法制度の強さが最も重要」という国家ビジョンにのっとっています。
コロナウイルスの流行により、吐き捨てられる唾液によって、感染が拡大することが懸念され、それを防ぐために、より取り締まりが厳しくなりました。
公共トイレで水を流さないと罰金
Some Chinatown Singapore toilet humour. pic.twitter.com/NzVuHt9zZa
— Ken 🇳🇿🇦🇺 (@midii) April 29, 2019
これも間違いなくシンガポールのユニークな法律の1つでしょう。
公共のトイレを使用後に、水を流さない人っているの?そう思われるでしょう。
でも、私も遭遇したことが何度もあり、友人たちからもよく聞きます。
しかし、水を流し忘れただけで罰金があるなんて、おそらくシンガポールだけではないでしょうか?しかも、初犯の場合、1,000Sドル(約10.8万円)もの罰金が科せられるんです。
環境公衆衛生規則で義務付けられており、当局の抜き打ち検査が頻繁に行われているのです!
公共の場で飲酒してはいけない
シンガポールでは、公共の場での飲酒が、22:30から翌朝の7:00までの間は禁止されており、コンビニやスーパーなどでの販売も、厳しく禁止されています。
もちろん、酒類の販売や提供のライセンスがある、レストランやナイトクラブなどでは22:30以降の飲酒も可能ですし、ホテルの部屋などでも大丈夫です。
また、ゲイランなどの酒類規制区域では、より厳しく規制されており、週末や祝日、祝日の前夜は、公共の場での飲酒が禁じられています。
違反した場合には、1,000Sドル(約10.8万円)の罰金が科せられます。
さらに、注意が必要となるのは、路上で泥酔していると、やはり1,000ドルの罰金と、6カ月の禁固刑になります。
日本では、ハロウィンや国際大会で日本が勝った時などに、渋谷をはじめ各地の路上で飲酒や泥酔している人を見かけますが、シンガポールでは、絶対にありえない光景なのです。
ハトや動物への餌やり禁止
日本では、お寺の境内などで、鳩にエサやりをしているのは微笑ましい光景ですが、シンガポールでは、鳩にエサを与える行為は禁止されており、最高で500Sドル(約54,000円)の罰金刑があります。
最近、67歳の男性が、繰り返しハトに餌を与えたとして、4,800シンガポールドル(約52万円)の罰金を科せられたことが、ニュースになっていました。
鳩へのエサやりの罰金の最高額の10,000Sドル(約108万円)がすでに科せられており、2020年6月から、今年の6月末までに、200件以上の強制措置が講じられているのです。
鳩は実は「害鳥」になっていて、日本でもマンションなどでは、飛来しないように対策が打たれているのです。
シンガポールでも同様に、鳩に関しては非常に厳しく管理されていて、HDBと呼ばれる集合アパートのベランダで、パンくずなどを与えているのが見られると、通報される仕組みになっています。
また、殺処分が、国民の反対の感情がある中で、たびたび実施されるほど、鳩への対策には苦慮しています。
鳩の糞には、アレルギーを引き起こす菌や、サルモネラ菌などのウイルスが含まれていて、感染症の原因になるため、より管理や規制が厳しくなっています。
雨水を溜める(蚊を発生させる)と罰金
シンガポールで、近年にないデング熱の流行になっているそうです…
— madameSG (@sg_seal) June 5, 2020
とにかく蚊🦟を繁殖させないのが1番の予防。 pic.twitter.com/0Jf92s2cYg
赤道直下にあり、熱帯雨林気候のシンガポールでは、時期によっては毎日のようにシャワーと呼ばれる夕立があります。そのため、水たまりなどができやすく、そこに蚊の幼虫であるボウフラがわきやすい環境にあります。
蚊はさまざまな伝染病を引き起こす原因になり、中でも「デング熱(シンガポールでは英語で「デンギ」と言います)」は、毎年3万人以上の患者が出ており、死亡例もかなりある、恐ろしい風土病です。
そこで、デング熱やジカ熱の感染対策として、蚊の幼虫であるボウフラをわかせた場合には、厳しく処せられるのです。罰金は5,000Sドル(約54万円)で最高額は10,000Sドル(約108万円)が科され、3カ月以下の禁固刑に処されます。
シンガポールでは、ベランダや庭にある植木鉢に、水をためたままにしているだけでもダメで、抜き打ちの検査官に見つかれば処罰を受けます。
それほど、東南アジアでは、「デング熱」は恐ろしい病気なのです。
公共の場での大音量の音楽が禁止
シンガポールでは、周囲に迷惑や不快を与えるような音楽を流すことは、厳しく禁止されています。
この不快な音楽には、大音量で音楽を流すことだけではなく、卑猥で下品な歌詞を歌うことも含まれます。
日本では「表現の自由」の範囲内と見られるようなことも、シンガポールでは制限や規制を受けます。
最高 2,000 Sドル(約21.6万円)の罰金が科せられ、場合によっては最高3カ月の懲役刑が科されます。
また、集合アパート内でも、周りの住人に迷惑をかけるような音量で音楽を聴いていると、警察に通報されたり、集合アパートのブロックごとにいる、住民の苦情に対処するリーダー役の人(GRL)に苦情を申し立てられます。
また、猥雑という部分では、自宅を裸でうろうろしていて、周りの住民に見られ、GRLや警察に苦情を訴えられた場合にも、同様な罰金や懲役刑が科されます。
横断歩道以外で道路を横切ってはいけない
日本では、横断歩道でないところで車道を横切ることは、わりと一般的ですが、シンガポールではこの行為を「ジェイウォーク 歩行(jaywalk)」と呼び、厳しく取り締まられています。初犯の場合には、最高で500Sドル(約5.4万円)の罰金が科せられ、再犯者には最大2,000Sドル(約21.6万円)の罰金、あるいは6カ月の懲役が科せられる可能性があります。
信号機のある交差点や、歩道橋から近距離の場合のジェイウォークは、特に厳しく取り締まりされています。
オーチャードのような超有名な場所ではあまり見かけませんが、郊外に行くと、地元の方が横切るのを見かけることがありますが、絶対にまねをして、後ろから横切らないように注意してください。
事故が多発しているため、取り締まりも厳しくなっています!
日本人が注意すべき、たばこに関する厳しい規制
日本人にはたばこを吸う方が多いですが、たばこに関しては、シンガポールには非常に厳しい規制があるので、特に注意が必要です。
シンガポールでは、公共の場や屋内スペース(エアコンの入っているショッピングモールなど)、公共交通機関内での喫煙は厳しく禁じられています。屋外でも、ほとんどの場所で喫煙は禁じられていますので、注意してください。
屋外でたばこを吸う場合には、ところどころに設置された喫煙スペース(灰皿が設置されています)で喫煙しましょう!
地元の方が結構集まってたばこを吸っているので、すぐに喫煙スペースは見つかるので、ご心配なく。
違反した場合には、最高で1,000Sドル(約10.8万円)の罰金が科せられます。
また、すでにお伝えしたように、たばこの吸い殻のポイ捨ても、厳しく禁じられていますので、ご注意ください。
たばこに関しては他にも厳しいルールがあるので、確認しましょう。
①電子たばこは禁止
シンガポールでは、電子たばこの輸入や販売が禁止されていて、所持も処罰の対象になります。
入国時の手荷物検査で、日本から持ち込んだ電子たばこが見つかった場合には、当然処罰の対象ですので、絶対に持ち込まないようにしましょう!
日本では電子たばこが普及していて、吸っている方も多いので、特に留意してください。
罰金は最高で 10,000Sドル(約108万円)の罰金、または最高6カ月の懲役刑が科せられます。
②未申告のたばこの持ち込み禁止
たばこの持ち込みも禁止事項です。
たとえ1本でも、国外からたばこを持ち込んだ場合には、違法行為に当たります。
たばこの持ち込みには申請が必要で、入国審査の際には、必ず「レッド・チャンネル(赤色の通関路)」で申告品を提示しなければいけません。
ただ、日本国内で販売されている通常のたばこは、持ち込みの条件を満たしていないので、そもそも持ち込みできません。
国外からたばこを持ち込むことは、絶対に控えてください。
その他の法律・ルール・マナーについて
大麻や薬物の所持・密輸には死刑など厳しい取締りがある
🇸🇬シンガポールで大麻密輸で死刑執行
— REI🇹🇭@タイランドピックス (@thailand_picks) April 28, 2023
先日、シンガポールで大麻1kgを密輸を共謀した罪で死刑判決を受けていた同国の死刑囚の刑が執行。
タイでは大麻合法化が広がる一方、シンガポールは薬物犯罪の抑止力のため、違法薬物に超厳格です。密輸罪で有罪となれば死刑は免れないようです… pic.twitter.com/zrXOm8RwLN
シンガポールは、麻薬や大麻などの違法薬物に対して、世界でも最も厳しいルールで規制しています。
よく知られているように、シンガポールでは、違法薬物を密輸、またはある一定量(大麻で500ℊなど)所持しているだけで、死刑に処せられます。
実際に、今年の4月にも、大麻の密輸で有罪になった犯罪者が、国連などの嘆願を押し切って死刑になっています。
以前、仕事で小麦粉の小袋を持ち込んだ時の、入国審査場でのチェックの厳しさには、本当に肝を冷やしました…。
カジノのドレスコード:サンダルや短パンで大丈夫?
大阪で今後進められていく「IR(統合型リゾート)」のメインはカジノですが、この大阪のIRの見本となるのが、シンガポールのIRの中心「マリーナベイサンズホテルのカジノ」です。
日本からも多くの観光客が詰めかけ、すっかりシンガポール観光のメインにもなっていますが、ドレスコードの規定はあるのか、気になりますよね。
カジノのドレスコードは、それほど厳しいものではなく、「スマートカジュアル」となっています。
具体的には、男性の場合には、以下の服装だと入場拒否されます。
- タンクトップやノースリーブ
- 短パン
- サンダル
Tシャツにジーパンでカジノに行っても、入場できるので安心してください。
フォーマルな服装をする必要はありません。
女性の場合には、以下の服装だと入場できません。
- カジュアルなショートパンツ
- ビーチサンダル
女性の場合、ノースリーブでも、お洒落な格好であれば入場できます。
モスクに入るときのドレスコード
「アラブストリート」は、モスクや中東の小物雑貨屋があり、人気のあるエリアですが、最近では、おしゃれなカフェが次々とオープンしていて、特に若者たちに大人気のエリアになっています。
アラブストリートの観光のメインはやはり、「サルタン・モスク」です。
サルタンモスク周辺では、ヒジャブ(イスラムのスカーフ)をまとった女性をたくさん見かけ、異国情緒がたっぷりです。
このサルタンモスクに入場するにはドレスコードが規定されています。
モスクは、イスラム教徒にとっては神聖な場所であるため、ドレスコードがしっかりと定められています。
男性の場合には、以下の服装だと入場できません。
- 短パン
- ノースリーブ
女性の場合には、以下の服装だと入場できません。
- 体のラインが出る服
- 髪の毛の露出
手首まで腕は隠し、足はくるぶしまで隠れている服装で、軽装の場合には、どこでも見学用のイスラムの服を無料で貸してくれるので、心配はいりません。
また、男女を問わず、入り口で靴下を脱ぐのが一般的です。
モスクに関するルールは、法律ではなく、宗教の規定なので、罰金や処罰などはもちろんありませんが、宗教や文化を理解し、習慣を尊重することが大切です。
しっかりと、規定されたルールにのっとって、楽しく観光しましょう!
自転車の運転の気をつけるべき交通ルール
シンガポールでは、自転車に乗るときにも、気を付けた方がいいルールがいくつかありますので、確認しておきましょう。
- 夜間には自転車のライトを必ずつける
- 歩行者専用道路での制限速度は時速10Km
- 走行中のスマホ使用は禁止
- 両手放し運転は禁止
- 1車線の道路や営業時間中のバス専用レーン内での並走は絶対に禁止
- 横断歩道での走行は禁止
- 必ずヘルメットを着用する
シンガポールは公園が多く、多くの国民がサイクリングを楽しんでおり、旅行者もレンタルで楽しめます。しっかりとルールを守って、楽しくサイクリングをしましょう!
シンガポールが法律・罰金に厳しい理由
Lee Kuan Yew
— UncleChris (@UncleChris2046) September 12, 2023
李光耀 先生
廣東梅州
新加坡國父 🇸🇬
新加坡共和國首任總理兼內閣資政
人民行動黨的元老兼創始人之一
父親李進坤(Lee Chin Koon)
母親蔡認娘(Chua Jim Neo)
祖父李雲龍(Lee Hoon Leong)對他施以英語教育的舉措,使得他自幼受到了英國文化強烈影響。 pic.twitter.com/ZpY0jknkQU
シンガポールは「FINE CITY」と呼ばれていて、「すばらしい都市」という 意味もありますが、「罰金(FINE)都市」という隠された意味もあって、地元の人たちが自嘲的にこう呼んでいます。
この記事でお伝えしたように、実にさまざまなユニークなルールや法律、罰金があることが、お分かりになったかと思います。
なぜ、これほどまでに詳細で、厳しい法律やルールが必要なのか。その理由は、シンガポールの国の成り立ちに関係しています。
ご存じのように、シンガポールは、中華系、マレー系、インド系を中心に、さまざまな文化的・宗教的背景をもった民族が、暮らしています。
民族も、文化も、習慣も、考え方も違う人々が、争いや衝突もなく、東京23区程度の狭い国土で、一緒に安全・安心して暮らしていくには、どうしても法に頼るしかありません。
シンガポールの治安や秩序、安全性や清潔さを守るためには、リー氏が言っているように、強力な法律で縛るしかない、というのがあります。
また、近年では、世界の富裕層がこぞってシンガポールに移住してきています。
シンガポールの経済を左右するような富裕層、そして、シンガポールの秩序だった美しさと安全性が理由で、観光に訪れる人を守るためには、厳しいルールが重要なのです。
しっかりとした国家プランと、それを実現するためには厳しい手段も躊躇しない実行力、それによって美しい都市国家「シンガポール」は成立しているのです。
法律や罰金が厳しいシンガポールですが、観光地・エリアの治安や安全対策については、こちらのページもご確認ください。