夏の定番かき氷!暑い日に、ふわふわの冷たい氷と甘いシロップがたっぷりとかかった、かき氷を食べるのは楽しみですよね。
一年中暑いマレーシアでもかき氷は欠かせません。その名も「アイスカチャン」!
この記事では、マレーシアの定番スイーツ、アイスカチャンについてご紹介します。
■目次 1. アイスカチャンとはどのような食べ物か? 2. アイスカチャンのお味は? 3. アイスカチャンの種類はどのようなものがあるか? 4. マクドナルドのアイスにチェンドル味が! 5. アイスカチャンはスイーツ?飲み物? 6. アイスカチャンを食べられる場所・お店と値段 7. マレーシアのアイスカチャンはマレーシアらしい?
アイスカチャンとはどのような食べ物か?
アイスカチャンは直訳すると(アイス=氷)+(カチャン=豆)=氷豆となります。
いわゆるかき氷の名前なのですが、アイスカチャンには必ずと言っていいほど小豆が載せられているので、そう呼びます。
「宇治金時の様なものかな…」と想像されるかもしれませんが、そんなシンプルでかわいいものではありません。
氷、小豆、チェドル(緑色をした寒天の一種)、チンチャオ(黒い寒天の一種)、コーンなどが入り、そこにローズシラップと呼ばれる赤いシロップと、ココナッツシュガーで作られたココナッツシロップがかかります。
シンプルどころかゴチャゴチャしていて、一見、統一感がありません。
アイスカチャンのお味は?
アイスカチャンは日本や韓国でよく見かける、お洒落でインスタ映えのするかき氷とは対照的な、ゴチャゴチャしたグロテスクな見た目です。
それで第一印象はあまり良くありません。
緑色の寒天は「虫の幼虫みたい…」と感じる人もいますし、赤や黒のシロップがかかっているかき氷を「え?なにこれ?」と思う人もいます。
極め付けはコーン!「かき氷の中にコーン?」とみんなドン引きなのです!
ところが、かき氷を食べると、「ん?なにこれ?美味しい?」ってなるんです。
ゴチャゴチャして統一感が見られないはずの具材ですが、一緒に食べると、なぜかとても美味しく、シャリシャリした氷のいいアクセントになっています。
「え?」とあれだけ警戒していたコーンでさえも、慣れてくると「コーンなしにアイスカチャンは語れない!」と言う程までに、病みつきになるので不思議です。
アイスカチャンの種類はどのようなものがあるか?
日本のかき氷にもイチゴミルク、宇治金時、ハワイアン…と種類がある様に、マレーシアのアイスカチャンにも種類があるんです。
ここでは、一般的によく食べられているアイスカチャンの種類を紹介します。
■ABCアイスカチャン
「ABC」とは、マレーシアではミックスしたものを表す時に使う言葉です。
例えば、トマトやジャガイモ、人参に豚肉…といろいろな野菜をミックスして作ったスープのことをABCスープと言います。
ABCアイスカチャンも、とにかくいろいろな具材をミックスしたアイスカチャンと言う意味です。
短くABCと呼ぶこともあります。
ABCには、大抵小豆、コーン、ピーナッツ、チェンドル、チンチャオなどアイスカチャン定番の具が入ることが多いです。
マレーシアで初めてアイスカチャンにチャレンジする方は、ABCから試すことをおすすめします。
ちなみにABCアイスカチャンに、アイスクリームが載っかったABCアイスクリームというメニューもあります。
アイスクリームとABCとの相性が抜群なので私が個人的に大好きなメニューです。
■チェンドル
チェンドルは緑色の寒天のことですが、チェンドルが主役になったアイスカチャンのことをチェンドルと呼んでいます。
チェンドルは、基本的に氷、チェンドル、小豆にココナッツシロップがかかっています。
ちょっと高級なお店に行くと、さらに白い液体の様なもの(ココナッツミルクを凍らせて削ったもの)がかかっています。
日本のかき氷と比べると、これでも具沢山の方ですが、マレーシアのアイスカチャンの中ではシンプルな方です。
アイスカチャンに比べて甘さも控えめで食べやすいです。
緑色のグロテスクな見た目のせいで食べず嫌いだった人でも、一度食べると病みつきになることは珍しくありません。
マクドナルドのアイスにチェンドル味が!
チェンドルはマレーシア人の間でも、大人気のローカルフードです。
人気すぎて、マクドナルドのメニューに登場したほど!
マクドナルドのソフトクリームメニューは季節限定商品を出すことが多いのですが、以前「チェンドル味」のソフトクリームが出されました。
緑色とベージュのソフトクリームで(私は食べていませんが)多くのローカルが美味しそうに食べているのを見かけました。
わざわざチェンドル味のソフトクリームが出されることからも、マレーシア人のチェンドル愛を垣間見ることができます。
アイスカチャンはスイーツ?飲み物?
結論から言うと、アイスカチャンはスイーツでもあり、飲み物でもあります。
小腹が空く3~4時頃に、お店でアイスカチャンをオーダーして食べているローカルを頻繁に見かけます。
暑いので冷たいスイーツは体を冷やして美味しいですし、いろいろな具材が入っているので腹持ちもいいのです。
また、レストランに行くと、飲み物の代わりにアイスカチャンをオーダーしている人も見かけます。
アイスカチャンを食べて、水分補給をしながら、美味しいかき氷を楽しんでいるようです。
私は個人的に暑くて、小腹が空いた日にアイスカチャンを食べるのが好きです。
シャリシャリした氷を食べているうちに涼しくなってきますし、食べ応えもあって満足できるんです。
アイスカチャンを食べられる場所・お店と値段
アイスカチャンは、屋台でお店を開いているケースとフードコートに入っているケースがあります。
また、マレーシアのレストランに行くと大抵はデザートメニューにアイスカチャンが載せられています。
要するにどこに行ってもアイスカチャンを食べることは可能なんです!
値段は、チェンドルだと1, 2RMほど、アイスカチャンだと3, 4RMで食べられます。
※1RM(リンギット) = 約25円
(2020年8月時点)
マレーシアのアイスカチャンはマレーシアらしい?
私はアイスカチャンを、マレーシアらしい食べ物だなと感じています。
マレーシア人は基本明るくて、小さなことをあまり気にしないおおらかな国民性です。
多民族国家で、いろんな民族がある意味、まとまりなく生活しているのですが、違う文化の人を受け入れてくれ、友情や親切を直球で表してくれる様に感じます。
アイスカチャンもゴチャゴチャしていて、全然まとまりがないのですが、なぜかそのゴチャゴチャ感がしっくりきていて、美味しいのです!
マレーシアにきた時はぜひチャレンジしてみてください!
マレーシアらしいアイスカチャンの魅力が少しでもみんなに伝わったら嬉しいです(ただし、お腹に自信がある人は…ですが…)。