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【カンボジアの遺跡】世界遺産や神秘の遺跡おすすめ10選を在住経験者が紹介!

カンボジアのアンコールワットと神秘の遺跡10選カンボジアの遺跡・世界遺産

カンボジアといえば、アンコールワットですよね。でも実は、カンボジアにはアンコールワット以外にもたくさんの遺跡があります。未発見のものも含めると、1,000以上の遺跡があるとも言われています。今回はその中でも特におすすめの遺跡をカンボジアに在住していた筆者がご紹介します。

カンボジアの遺跡10選の地図・場所

アンコールワット:カンボジア一番人気の寺院遺跡

カンボジア・アンコールワット
アンコールワット

観光でも一番人気のアンコールワットです。ヒンドゥー教の寺院遺跡です。1177年、ベトナムのチャンパ族により一時的にベトナムの支配下にありましたが、4年後にはジャヤバルマン7世の指揮のもと、奪還に成功しました。1992年にはユネスコの世界遺産に登録されています。

カンボジア・アンコールワットの彫刻
アンコールワットの彫刻

寺院は、第一回廊、第二回廊、第三回廊とわかれています。760mある第一回廊の壁面には、全部で8つの異なる物語のシーンが彫刻で描かれています。
細かいレリーフと、広い壁一面に掘られた彫刻には、目を奪われます。第二回廊は沐浴場がメインになります。第三回廊は傾斜の強い階段を上って上まで行きます。

仏日の日は入れなかったり、露出の多い服装の人も入場をお断りされることがあるので、注意が必要です。アンコールワットの観光は、午前中に行くと、写真が逆光になるので、午後からの観光をおすすめします。また観光には3~4時間ほど時間を要します。

入場料アンコールパスで入場可
1日券37USドル
3日券62USドル
7日券72USドル
※12歳未満は入場無料
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約20分
シェムリアップ中心部からトゥクトゥクで約30分
年代12世紀前半

アンコールトム:クメール時代最大の都城であった遺跡群

カンボジア・アンコールトム遺跡群
アンコールトム遺跡群

アンコールトムは、クメール時代最大の都城であったと言われています。一辺3kmの正方形型のアンコールトムの中には、複数の遺跡があります。アンコールトムは、北大門、南大門、西大門、勝利の門、死者の門と全部で5つの門があります。通常のツアーでは南大門から入っていくことが多いです。

アンコールトム遺跡群・乳海攪拌
アンコールトム遺跡群・乳海攪拌

南大門を通り抜けると、大蛇ヴァースキの胴体を抱えて綱引きをする像が並んでいます。これは乳海攪拌と呼ばれる、ヒンドゥー教の物語のシーンをモチーフにしています。ちなみにこのシーンはアンコールワットの第一回廊にも彫刻があります。

アンコールトム遺跡群・バイヨン寺院
アンコールトム遺跡群・バイヨン寺院

アンコールトムで最も有名なのが、バイヨン寺院です。バイヨン寺院は二層の回廊に囲まれており、ピラミッド型の構造になっています。
特に見ごたえがあるのが、49基ある仏塔です。その四面には巨大な観音菩薩(ブラフマー神やジャヤバルマン7世という説もあります)の顔が描かれており、「バイヨンのほほえみ」と呼ばれています。

アンコールトム内では、以前南大門とバイヨン付近で象乗り体験ができました。しかし、2020年から象乗り体験が禁止され、現在も再開はしてないそうです。

アンコールトムは比較的アンコールワットとも距離が近いので、午前中にアンコールトムを観光して、午後からアンコールワットを観光するプランが多いです。

入場料アンコールパスで入場可
1日券37USドル
3日券62USドル
7日券72USドル
※12歳未満は入場無料
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約25分
シェムリアップ中心部からトゥクトゥクで約35分
年代9世紀後半~13世紀前半

タプローム:映画の舞台にもなった遺跡

タプローム
タプローム

アンコールワット奪還で活躍をした、ジャヤバルマン7世によってつくられました。母を弔うためにつくられた寺院と言われています。

東西1000m、南北650mほどあり、ガジュマルの巨木が遺跡のいたるところで絡みついています。遺跡にガジュマルが絡みつく様子はまるで寺院が発見された当時を思い出させるような雰囲気があります。
ガジュマルの種は、鳥の糞により、遺跡の屋根部分に運ばれ、ガジュマルが水と土を求めて、石の間にも根をはるようになったと言われています。

この自然の力強さを感じるタプロームは、映画「トゥームレイダー」の舞台にもなっており、人気の高い遺跡の1つです。アンコールトムやアンコールワットと近いため、午前中に観光されることが多い遺跡です。

入場料アンコールパスで入場可
1日券37USドル
3日券62USドル
7日券72USドル
※12歳未満は入場無料
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約20分
シェムリアップ中心部からトゥクトゥクで約30分
年代12世紀後半

バンテアイスレイ:ヒンドゥー教寺院の遺跡

バンテアイスレイ
バンテアイスレイ

「女の砦」という意味をもつ、ヒンドゥー教の寺院です。他の遺跡とは少し雰囲気が異なり、遺跡全体が赤みがかっているのが特徴的です。他の遺跡ではあまり使われていない、紅色砂岩とラテライトを使ってつくられています。

中でも有名なのが、「東洋のモナリザ」と呼ばれる彫刻です。カンボジアが植民地時代に、フランス人のアンドレ・マルローはこの寺院から四体のモナリザを盗み、逮捕されました。その後、母国へ送還された後もカンボジアへの思いが冷めず、その思いを書いたが小説「王道」でした。
この事件がきっかけで、特に注目を集めた遺跡でもあります。現在は、遺跡保護のため、中央塔付近は立ち入り禁止となっています。

入場料アンコールパスで入場可
1日券37USドル
3日券62USドル
7日券72USドル
※12歳未満は入場無料
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約60分
シェムリアップ中心部からトゥクトゥクで約1時間30分
年代967年

クバールスピアン:川の中の水中遺跡

クバールスピアン
クバールスピアン

クバールスピアンの観光には、車でクーレン山西部の山の麓まで行きます。そこから約40分山登りをします。山登りと言っても、本格的なものではなく、歩きやすい服装とスニーカーであれば問題ありません。

山を登ると、ストゥン・クバール・スピアン川があります。その川の水中や川岸に、多くの彫刻が点在しており、水中遺跡とも呼ばれています。彫刻には千本リンガと呼ばれる彫刻、ヒンドゥー教の神々、カエルの彫刻などがあります。これらの神聖な彫刻を通った川の水は聖水となり、その聖水がシェムリアップ全土を潤すように流れていく、といった昔からの言い伝えがあります。

乾季には、川の水がなくなり、川底が露出してしまいます。そのため観光は雨期にあたる6~10月ごろがおすすめです。遠方遺跡のため、途中にあるバンテアイスレイや、その先にあるプノンクーレンやベンメリアと組み合わせて観光することが多いです。また15時をすぎると、入山が禁止されるので、注意が必要です。

入場料アンコールパスで入場可
1日券37USドル
3日券62USドル
7日券72USドル
※12歳未満は入場無料
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約1時間30分
年代11世紀中期

プノンクーレン:アンコール発祥の地と言われる観光名所

プノンクーレン
プノンクーレン

プノンクーレンは、ジャヤバルマン2世が宗主国であったジャワからアンコール王国独立を宣言した山です。そのため、アンコール発祥の地ともいわれ、今でもカンボジア全土から多くの人々が観光に来ます。

プノンクーレン・滝
プノンクーレン・滝

プノンクーレンのメインの見どころには、川底に眠る神々と千本リンガ、20mの高さがある滝、金色の涅槃像プレアアントンがあります。特に滝のエリアでは、地元民が水遊びをしており、いつもにぎわっています。プノンクーレンでは正午をすぎると、車での入山ができなくなるので、観光の際には注意が必要です。

入場料入場料20US$
※アンコールパスでの入場はできません。
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約1時間30分
年代802年

ベンメリア:ジブリ映画のモデルとも噂される遺跡

ベンメリア
ベンメリア

ベンメリアは、1990年代に発見された遺跡です。内戦の影響もあり、ほとんど修復がされていません。くずれかけの遺跡が、他の遺跡にはない雰囲気を出しています。廃墟のような、でも神秘的なものも感じられる遺跡です。その独特の雰囲気から、ジブリ映画のモデルになったのではないか?という説もあります。

ベンメリア・蛇の神ナーガ
ベンメリア・蛇の神ナーガ

また、これだけ遺跡がくずれていても、状態がいいものもあります。それが東門にある、蛇の神ナーガです。歯を見てみると、しっかり彫刻の後が残っており、比較的保存状態がいい証拠です。ベンメリアは、構造上、アンコールワットと似た点が多いため、「東のアンコールワット」と呼ばれています。

入場料アンコールパスと別途入場料5US$が必要
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約1時間30分
年代12世紀中期

プレアヴィヒア寺院:山頂の大聖堂・世界遺産

プレアヴィヒア:タイとの国境地ダンレック山の山頂にたてられた大聖堂
プレアヴィヒア

タイとの国境地ダンレック山の山頂にたてられた大聖堂です。入り口である北側の表参道には850mもあります。一直線に本堂まで結んでいます。遺跡の彫刻は比較的状態がよく、特に乳海攪拌や夢を見るヴィシュヌ神の彫刻がきれいな状態で残っています。

プレアヴィヒア
プレアヴィヒア

2008年にカンボジアでアンコールワットに次ぐ2番目の世界遺産に登録されました。しかし、タイがそれに納得ができず、戦争が勃発しました。2011年に停戦になりましたが、今でも遺跡内にはカンボジア軍が待機しています。また遺跡にも銃弾の跡が残っています。

プレアヴィヒア・山頂
プレアヴィヒア・山頂

そして、プレアヴィヒアの最大の見どころは、山頂からの景色です!遺跡だけでなく、山頂からの眺めも楽しむことができます。この景色こそ、天空の神殿と呼ばれる所以です。

入場料入場料10US$が必要
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約4時間30分
年代9世紀から12世紀中期

コーケー遺跡:7段ピラミッド型の寺院

コーケー遺跡
コーケー遺跡

928年から944年ごろまで、王都がこのコーケー遺跡にありました。しかし、王が亡くなると、また王都はアンコール地方に戻されました。戻された後、このコーケー遺跡は長い間、森の中に放置されていました。

コーケー遺跡の見どころは、カンボジアの遺跡群の中でも珍しい、7段のピラミッド型の寺院です。プランと呼ばれています。以前は、頂上へ登ることができませんでしたが、現在は頂上までの道が整備されたため、登ることができます。

コーケー遺跡
コーケー遺跡

他にも、シヴァ神の象徴である、リンガがあったり、森の中の遺跡にふさわしい、木がからみついたプラサットプラム(5つの寺院)もみることができます。

入場料アンコールパスと別途入場料15US$が必要
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約3時間30分
年代928年

プーンコムヌー:彫刻が特徴の巨岩遺跡

プーンコムヌー
プーンコムヌー

大きな岩にヒンドゥー教の神々のレリーフが彫られており、プーンコムヌーは、巨岩遺跡とも呼ばれています。「夢見るヴィシュヌ神」「ガネーシャ」「ガルーダに乗るヴィシュヌ神」「神々」が彫られています。

プーンコムヌー
プーンコムヌー

プーンコムヌーまでは、山の麓の村であるスワイルー村から、さらにバイクや4WDでの移動が必要となり、ちょっとしたアドベンチャー気分も味わうことができます。

入場料無料
アクセス・行き方シェムリアップ中心部から車で約1時間30分
年代不明

まとめ

カンボジアには、アンコールワット以外にもたくさんの遺跡があります。どの遺跡も見どころたっぷりです。遺跡によっては入場時間が決められているところもあります。行きたい遺跡にはルールがないか確認して、効率よく観光するようにしましょう。

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