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【トンレサップ湖】東南アジア最大の湖!遺跡以外のカンボジア観光地と体験を紹介

トンレサップ湖とは?水上生活の理由・観光のおすすめ カンボジア旅行・観光
トンレサップ湖

カンボジアと言えば、遺跡観光を思い浮かべる人が多いと思います。でも、遺跡以外の観光ももちろんできます!今回は、カンボジアの湖、トンレサップ湖についてご紹介していきます。

トンレサップ湖とは?

トンレサップ湖の全体像・風景

トンレサップ湖は、アンコールワットがあるシェムリアップから行くことができます。シェムリアップを南へ下っていくと、トンレサップ湖に到着します。

トンレサップ湖の場所(Googleマップ)

トンレサップ湖の面積・水深

トンレサップ湖は、東南アジア最大の湖です。面積や水深は、乾季と雨季で異なります。カンボジアの乾季は11月から5月ごろまで、雨季は6月から10月ごろとなります。乾季の時期には、面積が2700平方kmになり、これは琵琶湖の約4倍の大きさにあたります。水深は1m前後です。雨季の時期には、面積が16,000平方kmになります。これは日本で2番目に面積の広い、岩手県と同じくらいの大きさにあたります。水深は一気に深くなり、10m前後になります。

トンレサップとメコン川(wikipedia

では、なぜ雨季にここまで大きくなるのでしょうか。それは、雨だけの影響ではありません。川の逆流が影響しています。乾季には、トンレサップ湖の水は、トンレサップ湖からトンレサップ川へ、トンレサップ川からメコン川へ流れ込んでいきます。これが雨季になると、モンスーン(季節風)により、大量の雨が、メコン川に流れ込みます。その結果、メコン川が限界に達し、トンレサップ川に水が流れ込み、最終的には、トンレサップ湖にまで水が流れ込んできます。こうして、トンレサップ湖は雨季になると、面積と水深がともに上がります。

トンレサップ湖の生物:魚・動物・植物

トンレサップ湖には、メコンオオナマズやパーカーホー、タイガーバルブ、フグなど600種類以上の魚が生息しています。メコンオオナマズは200kgを超えるものがいたり、パーカーホーはカンボジアの国魚にも指定されています。いずれも絶滅の危機に瀕しています。また漁業も盛んで、トンレサップ湖で獲れる魚は、カンボジア人のたんぱく質摂取量の6割を占めています。

トンレサップ湖周辺の森や湿地に住んでいる動物にも注目です。カニクイザル、スマトラカワウソ、ビロードカワウソ、コハゲコウ、オオハゲコウ、アジアヒレアシが生息しています。生物相が豊かな点から、1997年にはユネスコの生物圏保護区に登録されています。

また、植物については、近年ホテイアオイの過剰な繁殖が問題となっています。7か月で200万倍にもなると言われる繁殖力をもっています。大量のホテイアオイのせいで、水上交通の妨害、水中酸素の減少により湖の魚が大量死、船のエンジンに根が絡み、エンジン破損などさまざまな問題が起こっています。しかし、日本の企業がこのホテイアオイから、再生可能エネルギーのバイオマスエネルギーを採取する取り組みを行い、解決にむけて動いています。

トンレサップ湖での水上生活とその理由

トンレサップ湖の水上生活とその理由

トンレサップ湖で水上生活をしている人は、100万人以上とも言われています。水上には、教会や学校、病院、警察署などがあり、生活できる基盤が整っています。広いトンレサップ湖には、「チョンクニア」と「コンポンプルック」と呼ばれるエリアがあります。それぞれの特徴についてご紹介していきます。

チョンクニアに住む人々と背景

チョンクニアには、国籍を持たないベトナム人が多く住んでいます。そのため、ベトナム語を見かけることもしばしばあります。ではなぜ、ベトナム人が水上で生活しているのでしょうか。

それは、ベトナム戦争が理由です。チョンクニアに住んでいる人は、ベトナム戦争後、ベトナムに戻ることができなかった難民と言われています。国籍をもっていないため、カンボジアの陸地で土地を持つことができません。水上であれば、家を持つことができたので、今も水上で生活をしています。

チョンクニアに住む人々は、後述の「コンポンプルック」に住む人々と比べて、水上生活歴が短いです。そのため、家のつくりもコンポンプルックと異なります。チョンクニアに住む人々の家は、常に水に浮いていて、湖の水量に合わせて、家ごと移動する流れになっています。

コンポンプルックに住む人々と住居

コンポンプルックには、古くからカンボジア人が住んでいます。コンポンプルックに住んでいる人々は、チョンクニアに住む人々よりも、水上生活歴が長いので、住居も環境に適したつくりで、高床式住居になります。コンポンプルックに住む人々は、水量に合わせて移動することはなく、乾季には陸上生活、雨季には水上生活をしています。

トイレ問題

トンレサップ湖では、トイレが設置されているところが少ないです。トイレをするときには、湖に直接します。その水で調理や洗濯、水遊びなどをしているので、トンレサップ湖では、コレラや下痢などの感染症が絶えません。そこで、カンボジアの地元の企業が、水上トイレの設置や、学校などでの取り組みを行っています。これで、トイレ問題が改善されることを願うばかりです。

チョンクニアの観光

トンレサップ湖・チョンクニア

チョンクニアは、シェムリアップ市内から比較的近いです。そのため、観光でもよく行かれるのがチョンクニアの方になります。

チョンクニアへの行き方

ツアーに参加する方法と、自分でトゥクトゥクで行く方法があります。
ツアーに参加する場合、車両で移動するプランもあります。
移動時間は、シェムリアップ市内から30~40分ほどかかります。

ツアー料金・トゥクトゥク代

ツアーの場合、ボート代も込みで、5,000円前後が相場です。
自分でトゥクトゥクで行く場合は、トゥクトゥク代が約20$(1台あたり往復)、ボート代が約20(1人あたり)が相場です。トンレサップ湖に到着すると、チケット売り場がありますが、金額の表示がありません。そのためボート代をぼられることもあるので、注意が必要です。

観光の所要時間

チョンクニアの観光は、半日でできます。ホテルを出発して、帰ってくるまでにかかる時間は約4時間ほどになります。そのため、他の観光地と組み合わせて、観光することもできます。下記のスポットがチョンクニアとの組み合わせにはおすすめです。

・オールドマーケット(シェムリアップの市場)
・ベンメリア(遺跡)
・バンテアイスレイ(遺跡)

チョンクニアのボートクルーズとワニ園

カンボジア・トンレサップ湖 チョンクニアのボートクルーズとワニ園
チョンクニアのボートクルーズとワニ園

ボートクルーズでは、学校や警察署、教会など、水上に浮かぶ施設や人々の生活の様子を見ることができます。そして、必ず立ち寄るのが、ワニ園です。ワニを見ることはもちろん、蛇を首に巻く体験もすることができます。ボートとはまた違った高さで、ワニ園からトンレサップ湖を眺めることができるのもいいです。

ボートクルーズでの注意点

水上をボートで移動していると、並走してくるボートやたらいがいます。そして、なんとこちらのボートに乗り込んでくるのです!!今まで私が体験したものには、こんなものがありました。

  • 勝手に肩をたたいてくれたあと、マッサージ代を請求される
  • 小さな子どもと一緒に写真を撮ったら、写真代を請求される
  • 蛇を持ち込んできて、蛇を首に巻いたり、蛇と一緒に写真を撮ったら、写真代を請求される

ツアー参加の場合、ガイドさんがこういった方たちに注意をしてくれることが多いです。個人で行く場合には、こういうことがあることを予め把握し、自分のボートに乗り込んできても、一切対応しない(完全無視)がおすすめです。

コンポンプルックの観光

続いて、コンポンプルックのご紹介です。

コンポンプルックへの行き方

コンポンプルックも、チョンクニアと同じようにツアーに参加する方法と、自分でトゥクトゥクで行く方法があります。
チョンクニアと比べると、少し距離があるので、個人的には車両での移動がおすすめです。
移動時間は、シェムリアップ市内から約1時間ほどかかります。

ツアー料金・トゥクトゥク代

ツアーの場合、ボート代も込みで、6,000円~が相場です。
自分でトゥクトゥクで行く場合は、トゥクトゥク代が約30$(1台あたり往復)です。ボート代は約20$~(1人あたり)が相場です。チケット売り場はありますが、チョンクニアと同様に定価が不明です。30$、40$支払うケースもあるようです。

観光の所要時間

コンポンプルックの観光も、半日でできます。ホテルを出発して、帰ってくるまでにかかる時間は約4時間~4時間30分ほどになります。そのため、他の観光地と組み合わせて、観光することもできます。下記のスポットがコンポンプルックとの組み合わせにはおすすめです。

・ロリュオス遺跡群
・ベンメリア(遺跡)
・バンテアイスレイ(遺跡)

コンポンプルックのボートクルーズ

トンレサップ湖・コンポンプルックの高床式住居

コンポンプルックでは、チョンクニアと違って、高床式住居を見ることができます。乾季は、高床式を支える家の柱が見ることができ、雨季との景色の違いに驚きます。乾季は、場所によっては歩いて観光することもできます。さらに、コンポンプルックではマングローブも見ることができます。マングローブは、雨季に観光することができます。

夕日鑑賞におすすめ!プノンクロム

夕日鑑賞におすすめ!プノンクロム(トンレサップ湖)

チョンクニアの少し手前に、プノンクロムという小高い山があります。ここは、夕日鑑賞スポットの1つで、夕日とトンレサップ湖を一緒に鑑賞することができます。

乾季と雨季での景色の違い

乾季と雨季で、見れる景色も異なります。写真は、乾季のときに撮影したので、一面が緑です。雨季のときは、この緑の部分が水でおおわれて、湖になります。行く時期によって、まったく変わった景色を楽しめるのが魅力的です。

山頂への移動方法

山頂へは、2つの移動方法があります。1つは階段と坂道をのぼって、徒歩でいく方法です。約20~30分ほどかかります。もう1つは車での移動です。階段を迂回する道があり、山頂まで行くことができます。ガードレールがない道なので、トゥクトゥクでの走行は不可です。

遺跡観光にはアンコールパスが必要

プノンクロムの山頂の遺跡
プノンクロムの山頂の遺跡

プノンクロムの山頂には、遺跡があります。そのため、入場にはアンコールパスが必要となるので、予め準備しておきましょう。

トンレサップ湖周辺のホテル・レストラン

トンレサップ湖周辺(チョンクニア、コンポンプルック共に)ホテルやレストランはほとんどありません。シェムリアップ中心部から30分から1時間ほどなので、ホテルはシェムリアップ中心部での宿泊がおすすめです。またレストランもローカルレストランはあるかもしれませんが、観光で利用できそうなレストランはありません。レストランも、シェムリアップ中心部を利用するのがおすすめです。

まとめ

カンボジアには、遺跡以外の観光地もあります。特にトンレサップ湖は、乾季と雨季でサイズが変わる珍しい湖です。水上生活が身近ではない私たち日本人にとっては、新鮮に感じるでしょう。遺跡以外の観光も考えている方は、ぜひ参考にしてみてください!


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