■目次 1. パリも素敵!だけどパリだけじゃない、フランス・レンヌ 2. ストライキの影響でパリをあきらめ、レンヌへ直行 3. フライト遅延のトラブルにも動じない心 4. 乗り換えにギリギリ間に合う 5. フランス・レンヌはおすすめグルメ都市 6. パリと比べると人も温かい? 7. ガレットがおいしくておすすめ 8. レンヌからちょっと足を延ばせば、そこは世界遺産 9. 思いがけず掘り出しものゲット!ヴィンテージショッピング 10. 不便なことも確かにあったレンヌ旅行 11. 有名都市ではないからこその面白さが味わえるレンヌ
パリも素敵!だけどパリだけじゃない、フランス・レンヌ
フランスというと、やはり一番に思いつくのは、ファッションやグルメの最先端都市、パリ。
その美しさや文化の奥深さは、人々を魅了してやみません。かくいう私も、そのひとり。
2019年の12月、私は自身が運営する海外音楽フェスの魅力発信サイト「WorldMusicTraveller」の記事取材のため、フランス・レンヌを訪れました。
レンヌは、パリから電車で2時間ほどの、旅行中のちょっとした移動として最適なブルターニュ地方の中心都市です。
ストライキの影響でパリをあきらめ、レンヌへ直行
せっかくなので、パリで一泊してからレンヌへ、と思っていたのですが、なんと到着予定のちょうど翌日から、パリでは大規模なストライキが予定されており交通機関はほぼマヒするというではないですか。
シャルル・ドゴール空港からパリ中心地までの足、パリからレンヌへの足もほぼ確保できないと思ったほうがいい、という現地の友人からの情報により、泣く泣く花の都パリをあきらめ、エールフランス便が運航している、日本からレンヌへの乗り継ぎ便でレンヌに直行したのでした。
(実際、パリからレンヌまでの電車はチケット売り切れ、交通機関を使えない人たちがウーバーに殺到、パリ在住の友人が言うにはウーバーの値段は通常の3倍以上にも跳ね上がったそう・・・!)
せっかくフランスに来たのに、パリに立ち寄れないなんてもったいない・・・と思ったのもつかの間、このフランスの旅は私をとても満たしてくれたのでした。
フライト遅延のトラブルにも動じない心
私が利用したエールフランス便は、成田→シャルル=ド=ゴール→レンヌという経由便だったのですが、パリでの乗り換えはわずか1時間。
効率的なフライトながら、ちょっとでも遅れがでればアウトな旅程でもあります。
そんな中、なんと成田の出発時間が1時間も遅延。
これはもう、完全にアウトだ。。。と絶望して、機内で隣の席のマダムに話しかけたら、「機体がいい風に乗れば、早く着くんじゃない?」としゃれたことをおっしゃい、余裕なようす。
その方もボルドーまで経由便で向かうらしいのですが、全く焦っていません。
そういえば、成田で遅れがアナウンスされた時も、フランスの方々は苛立つわけでもなく、戸惑うわけでもなく、「とりあえずビールでも飲もう」とばかりに状況に適応していました。
さすがストライキの多い国?? どうしようもないことは騒いでもしょうがない。そんな諦観と悟りを感じたりもします。。
すぐにイライラして焦ってしまう自分としては、こうありたいものだな・・としみじみ感じるのでした。
乗り換えにギリギリ間に合う
とはいえおそらく乗り換えは無理だろうと思い、他の便への振り替えなどの情報を得ようと機内のスタッフに声をかけたところ、
「大丈夫!空で1時間巻き返したから!けど超ギリギリだから乗り換えのゲートまでは走ってね!」という返答が。。
エコノミー席に座っていた私を前方のプレミアムエコノミーに通してくれて、少しでも早く機内を出られるようにはからってくれました。
そんなことってあるの?!と思いつつ、フライトマップをみると、本当に1時間巻き返していました‥
あらかじめ最も遅れた場合の時間をアナウンスしているということなのでしょうか?
しかし遅れは遅れなので、本当に乗り換えゲートまで走りました。。
ちゃんと乗り換え便は待っていてくれて結果オーライでしたが、ハラハラドキドキさせる
エールフランス便、嫌いじゃないです。笑
フランス・レンヌはおすすめグルメ都市
今回の私の目的は「TransMusicales」という音楽フェスでしたが、
レンヌはフェス以外にも旅を満喫できる魅力にあふれた街でした。
海鮮をはじめとしたグルメが充実していて、しかもパリよりだいぶ物価がおサイフにやさしい。
食事にしても、ホテルにしても、体感としてパリより2〜3割ほどお値打ち感がありました。
また、街全体がのんびりしていて、人が優しいですね。
パリと比べると人も温かい?
パリと比べると、パリは刺激的で洗練されているけれど、スリやひったくりなど治安に常に気を張っていないといけないし、
ある程度てきぱき応答できないと、自分がお客さんであっても店員さんにイライラされてしまうなんてことも、正直あります。仕方ないことですが。
けれど、レンヌは(ほんの1週間ほどではありましたが)そんなストレスはなかったです。
入るお店はすべて店員さんが「Bonjour!」と迎えてくれ、レストランの店員さんもフランス語が全く話せない私たちが、なんとかメニューを選び、注文しようとするのを真剣にうけとめてくれて
「これ?」「このメニュー?違う?」「これね?OK!よくがんばったね!」というように、忍耐強く、あたたかく見守ってくれたのでした。
注文できた時はお互い達成感みたいなものもあり、店を出る頃にはなんとなく仲間意識がありました笑
ガレットがおいしくておすすめ
これはフランス全土に言えることだと思いますが、ガレットがおいしい。毎日食べても飽きない、素朴だけど栄養のあるいいお味です。
日本のお菓子感覚のガレットよりも食べ応えがあって、ちゃんと食事としておなか一杯になります。
日本にもこんなガレット屋さんがあったらいいなと思いますね。
ちなみに、飲み物のおすすめはマグカップで飲むシードル。
ちゃんとしたお酒なので、マグカップという優しい見た目とは裏腹に、結構よっぱらいます。
レンヌからちょっと足を延ばせば、そこは世界遺産
レンヌという街は、パリからかの有名な世界遺産、モン=サン=ミッシェルに行く際の中継スポットとしてガイドに登場することが多いです。
レンヌからモン=サン=ミッシェルまではバスで1時間という、行きやすい立地。レンヌからのバスも豊富に出ていて、早朝から夕方まで好きな時間に出発できます。
私たちは朝出発して、天気の崩れにくい午前中にモン=サン=ミッシェルに到着するようにしました。
なんとなく写真で見たことのある風景は、実際に見てみると想像よりはるかに荘厳で、美しく圧倒的な存在感でした。
もともとは修道女が幽閉されていたという暗い過去も作用してか、天気が悪いと本当におどろおどろしい風景になるそうなのですが笑
幸いにしてこの日は晴天。青空に生えるお城は一生忘れえない、絵はがきそのもののような風景でした。
思いがけず掘り出しものゲット!ヴィンテージショッピング
フランスは蚤の市やおしゃれな古着屋さんが多くあります。
ここ、レンヌもそう。そして嬉しいことに、これらの古着屋さんもレストランと同じくおサイフに優しいオネダン設定なのです。
レンヌにはセンスのいい古着屋さんがけっこうたくさんあります。
私たちは行き当たりばったりでGoogle検索から「古着 近く」と検索しましたが、
中心地に3〜4件見つかり、どれもかわいらしいお洋服や小物がならぶアタりなお店でした。
遠くから買い付けに来るバイヤーさんもいるらしく、レンヌは穴場なファッションスポットかも?!
ふらり立ち寄ったお店で私もワンピースをゲット。これで30ユーロというので、見間違いかと思って店員さんに確かめてしまいましたよ笑
他にもお洋服は10ユーロ代、小物は1ユーロから置いてあり、レコードなんかも売っています。
一緒に行った友人はあまりの品ぞろえの充実ぶりとオネダンの良心さに我を忘れて買い物モードになっていました笑
不便なことも確かにあったレンヌ旅行
■SIMカード・WIFI
これは私の不手際でもありますが、スマホに関しては現地でSIMカードを入手すればいいやと思い、日本国内では何も準備せず出発してしまったところ、レンヌでSIMカードを入手できずに苦労しました。。
この時は東京⇔レンヌで飛行機を手配していましたが、乗り継ぎのパリ・シャルル・ドゴール空港はなんと乗り継ぎ1時間のところをすでに日本発が出発1時間遅れという状況で。。
幸い乗り換え便は待っててくれたものの、SIMカードのことなんてすっかり忘れ、いざレンヌに着いたら、空港はとっても小規模。くわえて、ほとんどお店はやっていません。
おまけに、泊まったホテルさえWiーFiがあまりにも弱くてほぼ使えない。。
日本の感覚で、なんでも手軽に入る気でいるとホント痛い目に遭いますね・・。。
結局次の日からも、まずコンビニがないし、小さな売店でSIMカードを求めるも、まったく言葉も通じず撃沈。。
あまり規模の大きくない都市に出かける際は、現地調達はあまり期待できないと思っておいたほうが良いのかもしれませんね。。
■タクシーアプリ・Uber
それから、Uberが使えませんでした!
これもやはり大都市だけだと思っておいたほうがいいのでしょうか。
ストの影響も少なからずあるのかもしれませんが、ホテルの人に聞いてもUberはおすすめしない、まず捕まらないと言われました。
その代わり、BlahBlahCar(ブラブラカー)という乗り合いサービスが結構使われているみたいでした。
実際に同行した友人も、レンヌからシャルル=ド=ゴール空港までの足が確保できず、
おそるおそる、同じ系列のBlahBlahBus(ブラブラバス)という(日本のガイドブックには載っていない!)バスで空港に向かいましたが、空港に直結で安心だし、快適で時間も正確だったそうです。
有名都市ではないからこその面白さが味わえるレンヌ
フランス・レンヌは日本人にはあまりなじみのない土地です。
ほとんど日本人というかアジア人すら見かけません。
そのせいか、どこから来たの?と興味深く尋ねられたりすることも何回かありました。
バスで向かい合って座ったおじいさんは絵の先生らしく、日本人の教え子がいるんだ、などとほほ笑んでくれました。
時には日本語で話しかけてくれる人も。親日派?なのか、旅行者に親切なのか、あたたかいまなざしが多かったように感じます。
ストライキさえなければ、パリからちょっと足を延ばすのには最適ですよ。
グルメ良し、物価良し、世界遺産から近い、何より人があたたかい。そんな魅力的な街です。
あなたの次のフランス旅の選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。