【ジャカランダ】南アフリカ在住者おすすめ！ジャカランダ鑑賞スポットとベストシーズンを紹介

10月、南半球の南アフリカは春爛漫。ジャカランダは鮮やかな紫色の花をいっせいに咲かせます。南アフリカの首都のひとつであるプレトリアは、この季節になるとジャカランダで街全体が紫色に染まります。その様子からプレトリアは「ジャカランダ・シティ」と呼ばれています。
本記事では南アフリカ在住の筆者が、プレトリアのおすすめのジャカランダスポットとベストシーズンについて紹介します。

南半球の桜・ジャカランダとは？

日本ではあまり見ることがないジャカランダですが、南アフリカでは春の知らせを告げる、代表的な春の花です。南半球が春を迎える10月頃に紫色の花をいっせいに咲かせます。ジャカランダは、「フランボヤン」「スパトデア」と並ぶ、世界三大花木の一つです。
ジャカランダの花は鮮やかな紫色をしていてラッパ状に咲きます。花の形がファンファーレを吹くトランペットを連想させることから、「名誉」「栄光」という花言葉がついています。
「南半球の桜」と形容されることもあるジャカランダは、日本の桜のように開花を心待ちにする人が多く、開花時期には海外旅行者を含め多くの観光客がジャカランダを見に訪れます。

紫色に染まるジャカランダ・シティ

南アフリカの都市プレトリアはジャカランダで有名です。
プレトリアは南アフリカの首都のひとつで、行政府として行政の中心を担ってきました。
1888年、ボーア人の農夫シィーリアーズ氏が2本のジャカランダの苗木を原産地ブラジルのリオ・デ・ジャネイロから輸入し、プレトリアの自宅の庭に植えたのが「ジャカランダ・シティ」の始まりだと言われています。その後、瞬く間に広がり、現在プレトリアに街路樹として植えられているジャカランダは7万本を超えています。
10月頃になるといっせいに花が開き、町全体がジャカランダの綺麗な紫色で覆いつくされることから、プレトリアは「ジャカランダ・シティ」と呼ばれています。

ジャカランダの見頃の時期・ベストシーズン

南半球の南アフリカでは、春が始まる10月〜11月頃がジャカランダの見頃です。年によって開花状況は異なりますが、桜と違いジャカランダは１カ月ほど咲いているため、長く楽しむことができます。
また、プレトリアから車で45分ほど離れたヨハネスブルクにもジャカランダのスポットがあります。しかし、ヨハネスブルクはプレトリアより約１週間遅れてジャカランダが咲くといわれています。

筆者は2023年10月6〜9日にジャカランダを見るためヨハネスブルクとプレトリアを訪れましたが、ヨハネスブルクは七部咲き、プレトリアはほぼ満開という状況でした。
同じエリアでも木々によって開花状況にばらつきがあるので、ジャカランダを見に行く場合はジャカランダスポット周辺を車で散策しながら、ジャカランダが咲いている通りを探すのがいいでしょう。

プレトリアのおすすめのジャカランダスポット

Union Buildings（ユニオンビル）

プレトリアの東部、丘の上に立つ南アフリカの政治の中心となっているビルです。
1994年に黒人として初めての大統領ネルソン・マンデラが大統領就任式を行った場所としても知られています。
ここでは丘の上から街に咲いているジャカランダを望むことができます。
巨大なネルソン・マンデラ像はおすすめの写真スポットです。
現在、観光客はビル内に入ることはできず、土日は敷地内にも入れないので観光の際は注意してください。

Becket Street

ユニオンビルの近くにある通りです。ジャカランダがアーチ状に咲いています。
満開に咲き誇るジャカランダのトンネルは絶景です。
ここは外国からの観光バスが立ち寄り、写真撮影をするほど有名なジャカランダスポットです。
写真撮影をする際は団体旅行客がいる時間を避けると撮りやすいです。

Waterkloof（Main Street/Premier Street）

Waterkloofにはジャカランダの並木が続いている通りが複数あります。
近くに車を停車させて、道路で写真撮影することができます。
車の通りも少ないので比較的安全に写真撮影ができました。
しかし、完全に安全とは言えないので、車を停車する際は貴重品等は車内に置かず、撮影する際も油断はせずに常に周囲を警戒してください。

Brooklyn（Olivier Street/Rupert Street/Pienaar Street/Murray Street）

Brooklynにもジャカランダの並木が続く通りがたくさんあります。
ジャカランダの並木道を自転車やランニングをしながら通る人たちもいました。
ここには散ったジャカランダで絨毯ができていました。道路が紫色に染まる景色はとても綺麗です。
車の通りも少ないのでここも写真撮影がしやすかったです。
こちらもWaterkloofと同様、完全に安全とは言えないので、車を停車する際は貴重品等は車内に置かず、撮影する際も油断はせずに常に周囲を警戒してください。

Herbert Baker Street

ここの通りには紫ではなく、白い花を咲かせる珍しい「ホワイトジャカランダ」が咲いています。近くに紫色のジャカランダも咲いているのでジャカランダの白と紫のコントラスを楽しむことができます。
ここの通りにはホワイトジャカランダが2本あります。

プレトリアのジャカランダを鑑賞できるカフェ・レストラン

Rademeyers Restaurant

ここはMoreleta Kloof自然保護区内にあるカフェレストランです。大きなジャカランダの木があり、ジャカランダの下で食事を楽しむことができます。
また、ここは自然保護区なので野生のシマウマやダチョウなどの草食動物もいます。
運が良ければジャカランダと動物という南アフリカならではの光景を見ることができるかもしれません。

Hazelwood

お洒落なカフェやレストランが集まるHazelwoodエリアにも大きなジャカランダの木があります。お店によってはテラス席からジャカランダを眺めることができます。
ここは洗練された雰囲気で、味に定評のあるカフェやレストランが多数あるので、プレトリアに訪れた際はぜひ足を運んでみてください。

Platō Coffee – Menlo Park

南アフリカで人気のコーヒーショップPlatō Coffee。ヨハネスブルクやプレトリア、ケープタウンなど主要都市に展開しているコーヒーショップです。Menlo Parkの店舗の前には大きなジャカランダの木があるので、ジャカランダを見ながら美味しいコーヒーを味わうことができます。

ジャカランダの鑑賞のしかた

ツアーで巡る

ジャカランダの鑑賞が目的の旅行は、一般的な旅行に比べて開花時期のタイミングが難しかったり、治安面や移動方法の懸念点もあり、個人で巡るのはハードルが高いと感じる方も多いと思います。そんな方は旅行会社のジャカランダツアーがおすすめです。
日本の旅行会社にもジャカランダを巡るツアーがあります。
ジャカランダツアーでは主要なジャカランダスポットを巡るだけでなく、南部アフリカの絶景を巡ったり、南アフリカ国内の他の観光地を巡るツアーもあるので、気になるツアーを探してみてください。

個人で巡る（車・レンタカー）

ジャカランダ鑑賞は個人で巡ることも可能です。個人で巡る場合は、ツアーと違い自分たちで運転する必要があり、土地勘も必要になるのでツアーに比べてハードルは高いです。
ジャカランダスポットはもちろん、治安面もよく確認したうえで計画しましょう。
個人で巡る場合は、レンタカーを借りて巡るのがおすすめです。
レンタカーはヨハネスブルクの国際空港「O・R・タンボ国際空港」でレンタルすることができます。
事前にジャカランダスポットを調べたうえで、スポット周辺を車で散策し、花が咲いている通りに車を停車させて写真撮影をしましょう。
本記事で挙げたスポット以外にもジャカランダが咲くスポットは多数ありますが、治安の観点で車から降りて写真撮影をするのは危険な場所もあります。
そのような場所では車窓からジャカランダの景色を楽しんでくださいね。

おわりに

いかがでしたでしょうか。ジャカランダによって紫色に染まる景色は絶景です。
南アフリカに春が訪れる限られた期間にしか見れない景色なのでぜひこのタイミングに南アフリカを訪れてみてください。