「駅弁」とは、鉄道の駅などで乗客のために売る弁当とあります。この駅弁との出会いには、鉄道旅で訪れた駅で出会う、百貨店などの駅弁大会で行列に並んで出会う、最近では全国の人気「駅弁」を並べる主要駅の駅弁屋さんの店頭で出会うなどがあります。
昼休みに百貨店の駅弁大会にいって自分が実食した「駅弁」に行列ができているとそれなりに嬉しくなりますよね。「駅弁」はご当地の駅で出会うもの。ご当地の駅弁屋さんも一生懸命に知恵を絞って創っています。
■駅弁の魅力
「駅弁」は食品としての安全性は基よりパッケージ(包装・外見など)は重要です。初対面、リピーターにとって、駅弁がクールに主張してくれると素敵ですよね。
もちろん食材はご当地ものを使うことが必須だと思います。加えて「駅弁」の価格設定は、今どきは千円札一枚が基準のようです。千円以下では「安かろう悪かろう」と不安を煽り、2千円を超えるのは論外と言う人もいるかと思います。
「駅弁」は、旅の思い出つくりの必須アイテム、名脇役だと思います。初めて訪れる駅でご当地訛りの駅弁屋さんと交わす短い会話。様々な思いの乗客が車内で開く「駅弁」。未知との遭遇となるか。ワクワクどきどきですよね。
■駅弁ランキングについて
そもそも「駅弁」にランキングを付けて良いのかの思いとは裏腹に、一人でも多くの人々に「駅弁」の魅力を伝えたいとの思いを大儀めいたコメントに託して、実食した主観とweb上の評価やウワサ(口コミ)を斟酌してランキングを付けてみました。
■目次: 駅弁おすすめランキングTOP20 【第1位】 あなごめし: 広島県・宮島口駅の駅弁 【第2位】 えび千両ちらし: 新潟県・新潟駅の駅弁 【第3位】 牛肉どまんなか: 山形県・米沢駅の駅弁 【第4位】 かしわめし: 福岡県・折尾駅の駅弁 【第5位】 いかめし: 北海道・森駅の駅弁 【第6位】 吾左衛門鮓 鯖: 鳥取県・米子駅の駅弁 【第7位】 函館名産 鰊みがき弁当: 北海道・函館駅の駅弁 【第8位】 越前かにめし: 福井県・福井駅の駅弁 【第9位】 女将のおもてなし弁当: 宮城県・仙台駅の駅弁 【第10位】 鱈めし: 新潟県・直江津駅の駅弁 【第11位】 鮎屋三代: 熊本県・八代駅の駅弁 【第12位】 ますのすし: 富山県・富山駅の駅弁 【第13位】 ひっぱりだこ飯: 兵庫県・神戸駅/新神戸駅の駅弁 【第14位】 元祖椎茸めし: 宮崎県・宮崎駅の駅弁 【第15位】 海苔のりべん: 福島県・郡山駅の駅弁 【第16位】 海の輝き: 北海道・小樽駅の駅弁 【第17位】 鯖の姿寿司: 高知県・高知駅の駅弁 【第18位】 (むつ湾産)帆立釜めし: 青森県・青森駅の駅弁 【第19位】 飛騨牛ローストビーフ寿司(旧しぐれ寿司): 岐阜県・高山駅の駅弁 【第20位】 有田焼カレー: 佐賀県・有田駅の駅弁
【第1位】 あなごめし: 広島県・宮島口駅の駅弁
包装紙は「穴子飯」の文字と厳島神社の大鳥居とシンプルなもの。中身は、穴子の出汁で炊いたご飯のうえに一口サイズの穴子がギッシリ。出来立ての温かいものが格別だが、もちろん駅弁ですから冷めても美味しいです。
毎朝9時から19時まで売り切れ御免で販売しています。宮島(厳島神社参拝)への予定がなくても立寄りたいですね。広島駅から山陽本線で約20分宮島口に到着。宮島行のフェリー乗り場に向かって駅前の信号を渡るとすぐ右側にお店があります(徒歩1分)。
「駅弁」とは駅で売る弁当とありますが、宮島口からJRフェリー乗換えコースなので立派な駅弁だと思っています。アナゴが苦手な人は論外ですが、今のところ美味しい駅弁の評価は、この駅弁を超えるか否かと考えています。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,944円 (レギュラーサイズ) ・駅弁の販売駅/場所: JR西日本山陽本線 宮島口駅 (広島県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 広島駅など ・駅弁の公式/関連サイト: あなごめし うえの
【第2位】 えび千両ちらし: 新潟県・新潟駅の駅弁
新潟駅羽越本線(秋田行)のホームの駅弁。「えび千両ちらし3つ!、エツ、2つしかないの。」仲間は誰も辞退する気配なし。察した売り手のおばさん「少し待ってて、隣のホーム見てきます。」待つこと5分。息を切らして階段を上がってくる姿に思わず一同最敬礼。「駅弁(えび千両ちらし)」ゲット。
早速「乾杯」。包装紙は、えびやウナギなど中身の食材の墨絵。”えび千両ちらし”の文字も墨。蓋をとると全面厚手の卵焼き。これが千両小判(黄金)ということか。卵焼きの下を覗くと鰻の蒲焼、〆めたえび、こはだやイカが酢飯の上に小判のようにザックザク。酒の肴、食事として美味しく頂きました。
千両箱を楽しく演出、実食も花マル、評判口コミも全国的に高い。新潟県民の人情が隠し味の「駅弁」でした。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,300円 ・駅弁の販売駅/場所: JR東日本羽越本線 新潟駅 (新潟県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅、上野駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 新発田三新軒
【第3位】 牛肉どまんなか: 山形県・米沢駅の駅弁
この「駅弁」、元々は米沢駅ですが、山形新幹線つながりで仙台、大宮、上野、東京の各駅でも販売されています。この「駅弁」の名前がいいですよね。駅弁屋さんの店先にある「駅弁」の中でも気を引く存在ですね。
牛肉の文字と洋食風のパッケージから山形や米沢のブランド牛を勝手に連想して、極めつけは”どまん中”の文字。誰もが牛肉三昧を連想しそうですよね。ところがこの”どまんなか”は山形名産のお米の名前であって、このお米を美味しく炊き上げたうえに牛肉のそぼろと牛肉煮が載せてあるいわゆる牛丼弁当なのです。
名前に引かれて買ったお客さんが車内で開けた瞬間(エッ!牛丼・・・)、次の瞬間、口に入れると牛肉の風味と柔らかな食感が口一杯広がり納得する。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,250円 ・駅弁の販売駅/場所: JR東日本奥羽本線 米沢駅 (山形県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅、上野駅、大宮駅、仙台駅、山形駅、赤湯駅、福島駅、JR山形新幹線車内販売など ・駅弁の公式/関連サイト: 新杵屋
【第4位】 かしわめし: 福岡県・折尾駅の駅弁
折尾駅の「駅弁(かしわめし)」は、全国駅弁大会に九州を代表する「駅弁」として知名度があります。この「駅弁」を美味しいという方の中にも、「折尾駅」が何処にあるのかご存じない方が少なからずいると思います。私もその一人でした。
鹿児島本線が門司港から博多、八代、川内を経て鹿児島駅に至るのですが、門司港駅から博多駅に向かう途中に折尾駅があることは知りませんでした。この折尾駅に駅弁界のレジェンド「駅弁(かしわめし)」があったのです。
やや甘炊きのご飯の上にかしわ、きざみ海苔と錦糸卵が三色に盛り付けられたシンプルなもの。これで十分美味しく、価格は770円。
大正10年に売り出したこの「駅弁」に思い出のある大勢の九州人を介して全国に評判が広がり伝説を創ったようです。なお、折尾駅では昔ながらの立ち売りが見られるそうですよ。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 770円(大)、 670円(小) ・駅弁の販売駅/場所: JR九州鹿児島本線・筑豊本線 折尾駅 (福岡県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅、新大阪駅、博多駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 東筑軒
【第5位】 いかめし: 北海道・森駅の駅弁
函館駅から札幌に向かう函館本線で旅したとき、大沼を抜けて駒ケ岳の裾野を回り車窓に海が見えると「森駅」に着きます。ほのかに温かい「駅弁(いかめし)」を駅弁屋さんが立ち売りしていた記憶が味とともに残っています。
この「駅弁」は、認知度、人気、美味しさと価格の全てに駅弁界のレジェンドの風格があると思っています。惜しむらくは、「駅弁」の領域を超越してしまうほど全国の百貨店でひっぱりだこになったこと。イカが高価な食材となり価格を抑えることに賢明なのか小さくなった気もします。
全国各地の駅弁大会では出来立てを食べられるので冷めても美味しい「駅弁」のイメージが希薄となってしまったとも思います。従って、次回からは別格にと思っています。当時の懐かしい包装紙はいまも健在です。長い間お疲れさまでした。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 780円 ・駅弁の販売駅/場所: JR北海道函館本線 森駅 (北海道) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅など ・駅弁の公式/関連サイト: ㈱いかめし阿部商店 (>>全国の催事情報)
【第6位】 吾左衛門鮓 鯖: 鳥取県・米子駅の駅弁
「駅弁(吾左衛門鮓 鯖)」は、JR西日本山陰本線の米子駅で販売しています。この米子駅に全国的にも有名な「駅弁」があり、東京・上野駅構内の駅弁屋さんで手に入るというので買いに行ってみました。
価格1,950円は「駅弁」としては高い方でしたが、米子駅に行ったつもりなら安いとばかりに買って上野公園のベンチで付属のナイフで切り分けて頂きました。十分に納得できる美味しさでした。
ちなみに「駅弁(吾左衛門鮓 鯖)は、江戸時代に米子で米屋と廻船問屋を盛大に営んでいた五左衛門さんが、奥さんとともに、配下の船頭さん達の安全祈願を込めて握って持たせた〆鯖と昆布のにぎり飯に由来するそうです。
米子駅では鯖以外にも鯵、鯛、穴子など10種類以上が並んでいるそうです。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,950円 ・駅弁の販売駅/場所: JR西日本山陰本線 米子駅 (鳥取県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅、上野駅、大阪駅、博多駅、岡山駅、米子空港、鳥取空港、出雲空港など ・駅弁の公式/関連サイト: 株式会社 米吾
【第7位】 函館名産 鰊みがき弁当: 北海道・函館駅の駅弁
小樽観光の後、函館本線に乗り函館に入りました(途中、森駅で「駅弁(いかめし)」を買い損ないました。無念。)。その夜は函館山から百万ドルの夜景を堪能。
次の日、名代の塩ーメンをハシゴしながら坂を巡り五稜郭を訪ねて、帰路は新函館北斗駅から新青森経由で東京に帰ってきました。函館の朝市で思うような買い物ができないままに函館駅に行きそこで巡り合ったのが「駅弁(函館名産鰊みがき弁当)」でした。
なぜ小樽ではなく函館なのかと思いながらも大好物の鰊、紺地に大きく白抜きした「鰊」の文字も粋に感じ買ってしまいました。
弁当の中身は甘辛くソフトに炊いたみがき鰊の甘露煮とシコシコの歯ごたえが残る数の子が彩り良く親子弁当を語りたいへん美味しかったです。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 980円 ・駅弁の販売駅/場所: JR北海道函館本線 函館駅 (北海道) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 北海道キヨスク株式会社 駅弁の函館みかど弁当工場
【第8位】 越前かにめし: 福井県・福井駅の駅弁
福井県を代表する「駅弁(越前かにめし)」。蟹型の赤いプラスチック容器の中身は、セイコガニ(コウバコ)の卵巣と蟹みそでしっかり炊き込んだご飯。酢飯にも関わらず蟹の風味を損なわないのが絶妙です。
たっぷりのほぐし身に紅ズワイの抜き身が載せられて名に恥じない「駅弁」の秀作だと思います。プラスチックのスプーンが付いているのもいいですよね。
「駅弁(越前かにめし)」は、越前ガニという高級ブランドと「駅弁」の狭間にあって価格設定に苦労しているのが感じられます。評判(口コミ)にも厳しいものありますが、「駅弁」で蟹を提供する心意気をくみ取りたいですよね。JR北陸本線の車内販売でも販売しているようですが売り切れる場合がありそうです。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,250円 ・駅弁の販売駅/場所: JR西日本北陸本線 福井駅 (福井県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 芦原温泉駅、武生駅、金沢駅、富山駅、加賀温泉駅、東京駅、新大阪駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 番匠本店
【第9位】 女将のおもてなし弁当: 宮城県・仙台駅の駅弁
新幹線、東北本線、常磐線、仙石線、仙山線で東北6県を結ぶ宮城県仙台駅では、東北各地の「駅弁」が集まり、更に地元仙台の海山の幸を食材とした「駅弁」が迎え撃つ格好です。
この「駅弁」激戦地の仙台駅に異彩を放ったのが「駅弁(女将のおもてなし弁当)」です。仙台の奥座敷「秋保温泉」、奥州3名湯の一つ「鳴子温泉」そして宮島、天橋立とともに日本三景のひとつ「松島」。宮城県が誇る名所の老舗旅館の女将が監修した「駅弁(女将のおもてなし弁当)」。
名称、包装外見、中身など他に類をみない程の企画力は新世代の「駅弁」のかたちを暗示しているようで面白いと思います。惜しむらくは3つの「駅弁」が共倒れにならないかと心配しています。「えッ!取越し苦労ですか?ごめんなさい。」
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,150円 ・駅弁の販売駅/場所: JR東日本東北の要駅 仙台駅 (宮城県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅など ・駅弁の公式/関連サイト: (株)日本レストランエンタプライズ
【第10位】 鱈めし: 新潟県・直江津駅の駅弁
新潟県上越市の北部の海岸線に近い直江津市の中心駅が「駅弁(鱈めし)」を買うことができる直江津駅です。
元々はJR東日本の信越本線(妙高はねうまライン)とJR西日本の北陸本線(日本海ひすいライン)の一部区間が「えちごトキめき鉄道」になったそう。その分岐点にあったのが直江津駅です。
この直江津駅が「駅弁(鱈めし)」の販売駅です。この「駅弁(鱈めし)」は、日本海の冬の味覚「鱈(たら)」に徹底的に拘った「駅弁」といえます。昆布の炊き込みご飯の上に、甘辛く仕上げた棒鱈の甘露煮、塩たらこ、たらの親子漬などが彩り良く盛り付けられています。
新潟の地酒を呑みながら車窓の日本海を眺める初老の男が似合う(?)。それとも車窓に光るのは涙なのか独り旅(?)・・・・
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,200円 ・駅弁の販売駅/場所: JR東日本信越本線・JR西日本北陸本線の分岐駅 直江津駅 (新潟県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅など ・駅弁の公式/関連サイト: ホテルハイマート
【第11位】 鮎屋三代: 熊本県・八代駅の駅弁
その昔、鮎問屋の三代目が開発したことが「駅弁(鮎屋三代)」の名の由来だそうです。南九州を流れる球磨川で獲れた天然アユを使用しているとのこと。
焼き干しした鮎の出し汁としめじなどを炊き込んだご飯。そのうえに丸まる一匹の鮎の甘露煮が載る。まずは鮎を頭からいく。「旨ツ!」骨まで柔らかく炊き込みご飯も隠れた主役です。
熊本駅からは鹿児島本線に乗り換えて鹿児島までのんびり旅。列車に沿うように流れるエメラルド色した川が球磨川なのかと思いに浸りながら、熊本の友人から手渡された肥後(熊本)の地酒純米吟醸「美少年(菊池)」720mlをマイぐい呑みに注ぐ。
駅弁(鮎屋三代)」を肴に一杯。「浸みる。旨い。合う。」「駅弁(鮎屋三代)」との旅が完結した瞬間でした。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,250円 ・駅弁の販売駅/場所: JR九州鹿児島本線・肥後線 八代駅 (熊本県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 熊本駅、新大阪駅、東京駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 頼藤商店(KAB)
【第12位】 ますのすし: 富山県・富山駅の駅弁
「駅弁(ますのすし)との出会いは、子供の頃。デパートのバーゲンから戦利品(?)を両手に母が帰宅。「お土産買ってきたよ!」の第一声。夕飯は手抜きだ。
お椀にとろろ昆布を入れてお湯を注ぐ。メインは「駅弁(ますのすし)」。子供でも描けそうな魚の絵に「ますのすし」のパッケージ。
次に「駅弁(ますのすし)」に再会したのが富山への出張の時。駅弁屋さんの店先で一番目立ったのが「駅弁(ますのすし)」。子供が描いた絵と酷評したパッケージに宣伝効果の極致を学んだ瞬間でした。
酒を片手にパッケージを開く。容器は木製の「曲げ物」。中身は笹の葉に包まれたますの押し寿司。笹の葉の香りとしっとりとしたますの身を肴に酒が進む・・・。土産は「駅弁(ますのすし)」にしよう。「おーい!お土産買ってきたよ!」
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,400円 (一重) ・駅弁の販売駅/場所: JR西日本 富山駅 (富山県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅、新宿駅、上野駅、新潟駅、新大阪駅、高岡駅、新高岡駅、金沢駅(金沢百番街)、北陸新幹線の車内販売など ・駅弁の公式/関連サイト: 源(商品紹介)
【第13位】 ひっぱりだこ飯: 兵庫県・神戸駅/新神戸駅の駅弁
神戸の「駅弁」といえばステーキ弁当(牛肉)が浮かぶところですが、この人気を凌ぐ「駅弁」があります。その名も「ひっぱりだこ飯」。面白い名前ですね。
蛸壺風の陶製容器に炊き込みご飯、その上に蛸と穴子、季節の野菜が盛り付けられて、味もしっかりして美味しいです。評判の蛸壺容器は口が狭いので些か食べにくいかも。
それでも平成10年、明石海峡大橋の完成を記念に発売され、以来、確実に支持を得ながら今日までのロングセラーです。
食べ終わった容器は持ち帰って、机の上のペン立てに再利用。なおビジネス旅行の皆さんは、出張帰りに購入することをお勧めします。老婆心ながら・・・・
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,080円 ・駅弁の販売駅/場所: JR西日本 神戸駅/新神戸駅 (兵庫県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 新大阪駅、京都駅、東京駅、上野駅、新宿駅、大宮駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 淡路屋
【第14位】 元祖椎茸めし: 宮崎県・宮崎駅の駅弁
「駅弁(元祖椎茸めし)は、JR九州日豊本線の宮崎駅で昭和27年から発売開始したといいますから、約70年間もの歴史があり、九州の駅弁界を代表するほど有名です。
素朴という名がピッタリ当てはまる駅弁です。
二代目社長になって微妙に甘炊きになったのかと思う程に旨味が凝縮している煮汁は、注ぎ足して先代から受け継がれてきた伝統のもの。この煮汁で炊き上げられた椎茸は肉厚で香りが鼻に抜けて心地よく、鶏ガラスープで炊きあげられたそぼろご飯との相性も抜群。
評判の宮崎地鶏や宮崎牛のお弁当よりも高級感があると思っているのですが・・・・。それでも価格は760円と駅弁では低価格で頑張ってくれています。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 760円 ・駅弁の販売駅/場所: JR九州日豊本線 宮崎駅 (宮崎県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 宮崎駅近くの「宮崎駅弁当 本店」と、えきマチ1丁目のみで販売 (えきマチ1丁目ウェブサイト情報を参照) ・駅弁の公式/関連サイト: 宮崎駅弁当(えきマチ1丁目 宮崎)
【第15位】 海苔のりべん: 福島県・郡山駅の駅弁
郡山市は、栃木県宇都宮市と宮城県仙台市の中間点に位置して東北地方第2の都市規模を有して、その中心郡駅が郡山駅です。
その郡山駅のプライドを担ってきたのが「駅弁(海苔のりべん)」です。包装には頑固で武骨な感じの”海苔のりべん”の文字。福島県人の実直な感じが現れているようです。
中身はご飯の上に一面海苔が敷き詰められた正真正銘の海苔弁です。ご飯の上だけでなく、間にも海苔がサンドされています。海苔は「みちのく寒流海苔」を使用。おかかたっぷり、卵焼き、煮物、焼き鮭も丁寧に調理されていて美味しい、懐かしく、心にしみるおふくろの味が思い浮かぶ駅弁ですね。
冷めてても美味しい。950円という価格も頑張っていますね。有難うございます。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 950円 ・駅弁の販売駅/場所: JR東日本新幹線・豊北本線・磐越東(西)線など 郡山駅 (福島県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 福豆屋 駅弁一覧
【第16位】 海の輝き: 北海道・小樽駅の駅弁
小樽泊で道南の鉄道旅を思いつき、新千歳空港から小樽行きの快速で約75分ほどで小樽に到着。都市化が進む札幌とは異なる街並みと札幌に負けないほど明治時代の面影が凝縮している街だと感じました。
この小樽駅を起点に鉄道旅をスタート。今回選んだ駅弁は、「海の輝き」。お花畑のように盛り付けられているとの好評判を思い出しながら蓋を開ける。イクラ、ウニ、とびっこ、椎茸、レンコン等々が一面に散らしてありました。
味付けは少し濃いめですが酢飯との相性は丁度いい加減だと思いましたが、海の幸の宝庫、寿司屋ひしめく小樽であれば、もう少し価格を上げてひとつひとつの海の幸が味わえると良かったです。
魚好きとしては「駅弁(おたるの魚市場)」も良いと思いました。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,580円 ・駅弁の販売駅/場所: JR北海道 小樽駅 (北海道) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅、新大阪駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 株式会社小樽駅構内立売商会
【第17位】 鯖の姿寿司: 高知県・高知駅の駅弁
ひと昔前、「鯖」といえば〆サバや塩サバが当たり前。今では関鯖や松輪の鯖などブランド鯖を刺身で楽しめる時代になりました。
駅弁界では、〆鯖や塩サバを食材にしたものが伝統を築きながら今なお人気があります。
JR四国土讃線「高知駅」には、「駅弁(鯖の姿寿司)」がありました。この駅弁を携えて特急南風に飛び乗り四国を縦断。瀬戸大橋を渡って岡山まで約3時間の鉄道旅です。
丸亀駅を過ぎるあたりで「駅弁(鯖の姿寿司)」の包を解くと尾頭付きの鯖が丸ごと一本でてきたのには、些か”ギョギョ”でしたが、土佐の海で獲れた新鮮な鯖を〆めた脂がのって、酢飯との相性も抜群。
駅弁界で鯖寿司の一翼を担える逸品でした。上品というよりも豪快な感じが気に入りました。
※販売元サイトを見ると、残念ながら現在ではこの鯖の姿寿司の駅弁は販売停止となっているようです。
しかし、全国の駅弁大会などのイベントでは、上記写真のように購入したという方がいるようですので、詳細は販売元などに確認する必要があります。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,500円 ・駅弁の販売駅/場所: JR四国土讃線 高知駅 (高知県) ・他の駅の販売場所: 全国の駅弁大会の催事で販売されていることがある模様。 ・駅弁の公式/関連サイト: 鯖の姿寿司(乗換案内のジョルダン) / (有)安藤商店(鯖の姿寿司の販売元)
【第18位】 (むつ湾産)帆立釜めし: 青森県・青森駅の駅弁
何度食べても飽きない。「駅弁」の神髄はここにあるのかも知れませんね。
新青森駅で購入した「駅弁(むつ湾産帆立釜めし)」も飽きない「駅弁」の一つだと思います。函館方面に向かう人、東京方面に向かう人達が駅弁屋の店先に並ぶ、赤地に帆立の白抜き文字がひと際目立つ「駅弁(むつ湾産帆立釜めし)」。
「まるごとりんごパイ」を6個も土産に買ってしまったので大変困っていましたが是非とも食べてみたいと思い買いました。
むつ湾で獲れた帆立がギッシリ詰まっていました。しっかりした味付けが冷めても美味しさを保っていました。なによりも帆立好きには格別の「駅弁(むつ湾産帆立釜めし)だと思います。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,000円 ・駅弁の販売駅/場所: JR東日本 青森駅 (青森県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 東京駅、新青森駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 伯養軒 青森支店の駅弁
【第19位】 飛騨牛ローストビーフ寿司(旧しぐれ寿司): 岐阜県・高山駅の駅弁
神戸、松坂、米沢など、ご当地名のブランド牛の数だけ牛肉を食材にした「駅弁」がありそうです。
どの駅弁もステーキ仕立てが定番のようですが、冷めるとステーキのイメージを損なう気がします。こうした駅弁の中にあってひと際異彩を放っていると思うのが「駅弁(飛騨牛ローストビーフ寿司)」だと思います。
酢飯のうえに脂がのった柔らかく調理されたローストビーフが載って、ワサビ醤油が付いているので、まさに寿司として味の変化が楽しめます。
更に、程よい味付けの牛肉のしぐれ煮が多めに添えらえておりこれで1,500円というのであれば納得できるような気がしました。
JR東海高山本線の高山駅に行けばゲットできます。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,500円 ・駅弁の販売駅/場所: JR東海高山本線 高山駅 (岐阜県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 金亀館(高山駅近く)、東京駅など ・駅弁の公式/関連サイト: 飛騨高山の駅弁屋「金亀館」
【第20位】 有田焼カレー: 佐賀県・有田駅の駅弁
博多駅からは約90分で有田駅に着きます。有田駅は有田焼の里にあります。
この有田駅で販売されているのが「駅弁(有田焼カレー)」。JR九州主催の駅弁グランプリで大賞を受賞して一躍脚評判になりました。
20種類以上のスパイスを利かせてじっくりと煮込んだ深い味わいが特徴の本格的なカレーをオリジナルの有田弥の器に入れて販売しています。「峠の釜めし」、「ひっぱりだこ飯」と並ぶ器もの。
おそらくあまり例のない本格的カレーの駅弁。量は少なめでしたが温かいうちに頂いたので大変美味しかったです。
ところでご当地はカレーが有名? 冷めても美味しい? 価格1,350円の大半は器の値段?駅弁ファンとしては疑問が・・・。
私見ではありますが「有田焼カレー」は「駅弁」ではなくカレー屋さんのジャンルだと思います。。
■おすすめの駅弁情報・種類 ・駅弁の値段: 1,350円 (Sサイズ) ・駅弁の販売駅/場所: JR九州佐世保線 有田駅 (佐賀県) ・他の駅の販売場所(駅・販売店のタイミング・状況により異なる): 全国の催事での販売など ( >>創ギャラリーおおたのイベント案内) ・駅弁の公式/関連サイト: 創ギャラリーおおた
あとがき
全国各地の「駅弁」にランク(順位)を付けることについて、当初、些か抵抗がありりましたが、いざランクを付け始めると実に面白いです。
自分の思い出の「駅弁」、実際に食した「駅弁」(実食)には高得点を付け、自分の好物(鯖、鯵、鰊等)は評価が高。ロングセラー「駅弁」には敬意を払っているのが感じ取れる。
包装や器の外見のチェックは厳し目、ご当地の食材と味付けには十分な配点をしている等など、自分の性格が見えるような側面も面白みがありました。
全国各地の本物の「駅弁」ファンの皆さん、近年、「駅弁」は鉄道旅の復活とともに再生して、更に進化していると思います。
全国の駅弁屋さん、「駅弁」とは「鉄道の駅などで乗客に売る弁当」の精神を大切にこれからも頑張ってください。
なお、今回のランキングでは、「シウマイ弁当(横浜)」、「峠の釜めし(横川)」を別格として順位から除きました。
それではまた、別の旅の情報でお会いしましょう。