日本で「フルオーダーでオーダーメイドの服を作る」って聞くと「すごく高そう!」とか「特別な人しかできない」と言うイメージがあるかもしれません。
ベトナムでオーダーメイドができるお店はたくさんあり、しかもとてもリーズナブルな値段でオーダーできるんです。
ホーチミンにも、オーダーメイドのお店がたくさんありますので、ホーチミンに行った時に作ってもらうのはおすすめです。
憧れのオーダーメイドがリーズナブルに体験できるチャンスです。
ホーチミンではどんな物がオーダーメイドできるの?
ホーチミンで主に取り扱っているオーダーメイド品は、アオザイ、洋服、スーツ、シャツなどです。
洋服の中でも綺麗な刺繍が施されているものなど、ベトナムらしさを取り入れたデザインの物をオーダーすることもできます。
女性の洋服をオーダーできるだけでなく、男性のスーツもオーダーできるので、カップルで旅行していても、それぞれ注文できるのも嬉しいポイントです。
お店によって、女性物が得意なお店と、男性物が得意なお店があるので、できれば分けるのがおすすめです(後で紹介します)。
夫と私もホーチミンに行ったときは、それぞれお気に入りのお店でオーダーするのを楽しみにしています。
ホーチミンでのオーダーメイドの方法
①お気に入りの服をコピーしてもらう
一番簡単で失敗の少ないオーダーメイドの方法は、自分のお気に入りの服を持っていき、コピーしてもらうことです。
同じ形の服だったとしても、布が違うだけで雰囲気が変わります。
元々自分に似合うデザインの服なので、着た時に「あまり似合わなかった」という失敗が少ないのが最大のメリットです。
袖や襟のデザインを少し変えただけでも、全く別の服になりますよ。
②お店にあるサンプルで作ってもらう
大抵のお店には、サンプルになる服がずらりと並んでいます。
その中から自分の好みのものを見つけて作ってもらうのもおすすめです。自分に似合うかどうかは、実際に試着して確認させてもらえます。
サンプルで作ってもらうメリットは、お店の人が型紙を持っていてデザインを熟知していることです。
「こんなはずじゃなかった」というデザインのミスが起こりにくいです。
ただし、お店にあるデザインが自分に気にいるものかどうかは、保証できません。
③写真を持っていき、作ってもらう
写真の切り抜きなどを持っていき「このようなデザインで作ってください」とオーダーすることもできます。
実は、これは一番リスクが高いです。写真だけだと細かいデザインのニュアンスが伝わりにくいからです。
タックの切り替え位置やボタンの位置が一つ違うだけで、服のイメージは全く変わってきます。
できるだけ相手に詳しいデザインを伝えるために、こちら側もある程度の知識やコミュニケーション能力が試されます。
オーダーメイドが初めての人はあまりおすすめできない方法ですが、ぜひ挑戦してみたいと思う人は、くれぐれも詳しい要望を伝えましょう。
④失敗の少ないオーダーの仕方は?
おすすめのオーダーの仕方は、お気に入りの服を持っていくか、お店のサンプルを使うことです。
失敗が少ないのは、お店のサンプルで作ってもらうことですが、お店のサンプルで気にいるデザインがあるとはかぎりません。
念のため家から服を持ってホーチミンに行き、お店のサンプルで気にいるデザインがなければ、持ってきた服をコピーしてもらって服をオーダーできます。
この方法だと、自分のイメージと大幅にかけ離れた服が出来上がる失敗を避けられます。
ホーチミンに着いたら、できるだけ早くオーダーメイドのお店に行くこともおすすめします。
時間に余裕があった方が修正点があった時にも対応してもらえるからです。
また、物によっては仮縫いが必要なこともあります。帰国ギリギリに来店して、出来上がりに間に合わず「オーダーメイド自体を諦める」という結末にならないようにしましょう。
ホーチミンでオーダーメイドのおすすめのお店は?
ホーチミン市内には多くのオーダーメイド店があります。
値段設定や、出来上がりにかかる日数はそれぞれ違いますが、観光客におすすめなのは1区周辺のお店でオーダーすることです。
観光客相手なので、値段設定は高めですが、出来上がりが早く滞在中に品物を受け取れるからです。
以降で、おすすめのお店についてご紹介します。
マングローブ(Mangrove)
マングローブは、リーズナブル&縫製が綺麗なお店だとして、観光客や在住日本人に人気のお店です。
1区の中心街(ベンタイン市場の徒歩圏内です)にあるので、行きやすいメリットもあります。
■日本語が通じるか?
日本語を話せるスタッフがいます。ほとんど不自由なしにコミュニケーションを取れるので、自分の要望を伝えやすいです。
■値段設定は?
ここの値段設定は米ドルです。ワンピースを注文する場合、生地の持ち込みだと30ドル、生地の持ち込みなしだと35ドルでした。
デザイン、長さなど関係なく一律してこの値段のようです。
精算は、品物が出来上がり、受け渡しの時に払います。クレジットカードも使えます。
■おすすめのポイントは?
①丁寧な仕上がり
日本人からみても丁寧な縫製だと人気です。実際私もワンピースを作ってもらいましたが、丁寧に縫製してくれていました。
②仕上がりが早い
また出来上がりが早いのも嬉しい点です。オーダーした服を次の日の夕方には受け取れます。滞在日程が短い人でも、オーダーしやすいです。
すぐに試着させてくれ、修正点があると次の日までに直してくれます。修正点が全て解決し、商品を受け取る段階になって支払いをするというシステムなのも良心的でした。
③サンプルが多い
店内にたくさんのサンプル商品が置かれているので、気に入ったものを見つけやすいのも嬉しいメリットです。
気軽に入ってみて気に入ったデザインがあったらオーダーしてみるのも一つの方法です。
「マングローブで失敗しないために…実体験を一言」
マングローブに関して「コピーは完璧」という口コミを読んだことがありますが、私も同意します。
気に入った服を持っていき合計3つコピーしてもらうという方法でオーダーメイドしました。
出来上がりは早く次の日の夕方でしたし、コピー部分も完璧で満足です。
100%コピーではなく袖や襟のデザインは変えてオーダーすることにしました。
写真のデザインを見せながら、デザインの変更をお願いした服と、お店のサンプルの中から選んでデザインを変更してもらった服があります。
その結果、写真を見せながらデザイン変更した服は「イメージとちょっと違う」という仕上がりでした。
反対にお店のサンプル内で選んだ変更に関しては「ほとんどイメージ通り」というものでした。やはり現物があった方が伝わりやすいなと感じました。
■マングローブ(Mangrove) 住所/Googleマップ:40 Mạc Thị Bưởi, Bến Nghé, Quận 1, Hồ Chí Minh 営業時間:9:00-19:00 電話番号:08-3824-3465
マングローブ(Mangrove)でオーダーメイドをした2023年の最新の体験、オーダーのコツ・注意点は下記記事をご確認ください。
ララン(Ralan)
ラランも、「縫製が綺麗で丁寧」と日本人に人気のテーラーです。1区のベンタイン市場の近くにあります。
店内は、こぢんまりとしていて清潔感があり、綺麗に整っていました。服のサンプルはそれほど多くはないですが、見やすく配置され、きちんと並べられていました。
一つ一つのサンプルの作りが丁寧で、ドレスやワンピース、スカートにシャツとバリエーションが豊富でした。
■日本語が通じるか?
ラランには日本語が通じる店員が数人います。その人たちが丁寧に対応してくれるので、現地の言葉が話せないと心配する必要はありません。
言葉遣いもきちんとしていますし、相手側の誠意も伝わります。
■値段設定は?
ラランも米ドルでの値段設定でした。クレジットカードでの支払いも受け付けてくれます。
生地持ち込みでスカートを作ってもらい30ドル、お店の生地を使ってズボンを作ってもらい40ドルでした。
友人は、ワンピースを作ってもらっていました。ワンピースは生地込みで60ドルでした。
出来上がりは2、3日かかりました。旅行客であることを伝えると優先して早くしてくれるようです。
■おすすめのポイントは?
①仕上がりが丁寧
少し高めの値段設定に感じましたが、とにかく出来上がりと応対が丁寧だという印象を受けました。それで気持ちよくオーダーメイドができます。
持ち込んだ服のコピーもとても丁寧でした。私がオーダーしたスカートは完璧にコピーしてくれていました。縫製も丁寧で長く着れそうです。
サイズも、もともと自分の体型に合ったものだったので文句なしです。
②刺繍の服もおすすめ
コピーもいいですが、特にラランでおすすめするのは刺繍の洋服です。ベトナムらしい花や植物などの刺繍を丁寧に施されたワンピースもオーダーできます。
私の友人は、サンプルで置かれていた服の中から刺繍のデザインを選び、デザイン変更をしてワンピースをオーダーしました。
その結果、とても鮮やかで綺麗なワンピースが出来上がりました。ちょっとドレスアップしてディナーを楽しみたい時など、特別なおしゃれをしてお出かけするときにぴったりです!
そしてなんといっても、その人のために作られた世界一つだけのオリジナルワンピース!友人に似合う色で、似合うデザインのワンピースが出来上がりました。
刺繍入りのワンピースは、日本だとなかなか見つからないデザインです。デザインの刺繍ワンピースをオーダーしてみるのはいかがですか?
■ララン(Ralan) 住所/Googleマップ:254B Lý Tự Trọng, Phường Bến Thành, Quận 1, Hồ Chí Minh 営業時間:9:00-19:00 電話番号:01267762667
WWork style
男性用のスーツをオーダーしたい人に絶対におすすめのお店は、WWork styleです。
1区のはずれにあり、賑やかな中心街からややはずれた場所にお店があります。店内は白を基調にしていて、シンプルで清潔感があります。
ここは、日本では考えられないリーズナブルな値段でオーダーメイドができるお店です。
■日本語が通じるか?
WWork styleのでも日本語の心配をする必要はありません。なんと、オーナーは日本人の方で、彼女がいつもオーダーの相談に乗り、採寸をしてくれるからです。
彼女の名前は、Ryokoさん。対応もとても丁寧でわかりやすく、的確なアドバイスをくれます。オーダーメイドが初めてという人でも安心して来店できます。
■値段設定は?
値段設定はベトナムドンです。値段表を見ると0が沢山ついているので目が飛び出そうになりますが、日本円に換算するとあまりのリーズナブルさにビックリします。
スーツ、ワイシャツ、パンツをオーダーできます。
スーツは日本円にして上下で15000円ほど、ワイシャツは5000円〜、パンツも5000円〜オーダーできます(為替により微妙に変わります)。
オーダーする布の質により値段が変わり、布の値段によって仕上がり値段が変わるので、クオリティーの良いものを作れば作るほど高くなるようです。
■おすすめポイントとは?
①オーナーの人柄
オーナーのRyokoさんは、日本人の良さを残しながらも、ベトナムの良いところも取り入れている素敵な人です。
とても親しみやすく親切な応対をしてくれるので、来店している側としてはホットします。
②日本でもなじみやすいカット
お店も、日本のスーツのカット方法を取り入れてデザインしているので、日本に帰国した後もガンガン着られるスーツが出来上がります。
日本の流行、日本人の好みを考えて服を作っているので、日本人に馴染みやすいのです。
③仮縫いなどをしっかりしてくれる
仮縫いの段階で一度試着して、フィット感をチェックしてくれるので、出来上がった時はより理想的なサイズに仕上がりやすく、失敗が少ないのも嬉しいポイントです。
仮縫いのチェックは、日にちが必要で、予約が殺到しているとベトナム滞在中に間に合わないこともあります。
来店前に連絡を入れて予約を取るなどする方がいいようです。
■WWork style 住所/Googleマップ:12/5c Nguyễn Thị Minh Khai, Đa Kao, Quận 1, Hồ Chí Minh 営業時間:10:00-20:00 定休日:月曜日 メール:info@wworkstyle.com Webサイト(アメーバブログ):WWork style*ベトナム・ホーチミンのオーダーメイド店
飛び込みでのオーダーメイドをおすすめしない理由とは?
適当に入ったよく知らないお店で、とりあえずオーダーメイドという方法もあります。
しかし、私の経験上飛び込みでお店に入るのはあまりお勧めしません。
それは、①納期が適当なこともある ②サービスが適当なこともある などの理由があるからです。
①納期が適当なことがある
ベトナム人は良い意味でおおらかです。「いいよ〜できるよ〜大丈夫」と言われていても、約束の日に行っても出来上がっていないということがあります。
ホーチミンに住んでいるなら、「まあいいか〜」と待つこともできますが、旅行客として滞在している場合、期間は限られています。
オーダーメイドした服が出来上がらずに焦ったという経験を、私自身したことがあります。
②サービスが適当なこともある
サービスが適当なお店もあります。私は、出来上がった品物を確認すらさせてもらえず、袋だけ渡されたことがあります。
袋を開けて中身をチェックしようとすると、「それだから早く帰れ!」と言わんばかりに追い出されるように店を出され、呆気にとられました。
「試着してフィット感や縫製を確認したかったのに…」
そういうお店では修正点があったとしても、ちゃんと修正してくれるとは限りませんし、綺麗に縫製でないこともあります(わたしも数回着ただけで、ほつれてきました)。
「お金を受け取って、商品を渡せはもう終わり」というお店も実際にありますので、口コミは大切です。
ホーチミン市内には口コミの良いお店が沢山あります。せっかくのオーダーメイドなのでしっかり調べて、大切に長く着られる洋服を作りましょう。
生地の持ち込みでオーダーメイドする方法
生地を持ち込みオーダーメイドをする場合、他の方法よりも自分の理想の服に近づけられます。
生地持ち込みに関して、ここでは2つの方法をお伝えします。一つは、タンディン市場で買う方法。もう一つは、日本から持ち込む方法です。
①タンディン市場で生地を買う
タンディン市場はローカルに人気の市場です。
べンタイン市場が観光客向けなのに対し、タンディン市場は、食料品や日用品などホーチミン市民の生活に必要なものが売られています。
その一角に布を大量に売っているコーナーがあるのです。
布の種類も、紳士物のスーツが作れる布や、コットン、リネン、シフォンなどバリエーション豊富です。
タンディン市場では欲しい布を見つけやすく(逆に大量すぎて見つけるのが大変かも!)、安いというメリットがあるだけではなく、ローカルの雰囲気も一緒に楽しめるのでおすすめです。
②日本から生地を持ち込む
理想の布やお気に入りの布がある場合、日本から持ち込むのも一つの方法です。
ボタンやファスナー、下地なども一緒に持ち込むなら、より自分のイメージする服に近いものが出来上がるでしょう。
ホーチミンのオーダーメイドは楽しい!
日本では挑戦する機会が少ないオーダーメイドですが、ホーチミンでは気軽にできるのでおすすめです。
日本人客に慣れているお店も多く、対応も良いので安心してオーダーメイドを楽しめます。
自分の体型にフィットした、世界に一つだけのオリジナル服を作ってみるのはいかがですか?
オーダーメイドをすること自体が旅行の良い思い出になるかもしれませんよ。